モンシロチョウ
- カテゴリ:小説/詩
- 2014/04/01 08:10:49
春一番に見たチョウが
モンシロチョウだったら
それはいいことのしるし
そんな話を聞いた
花たちに群れるチョウたち
そんな風景ももうすぐ
まだ寒い日もあるけど
春は足音を立てて近ずいてくる
いいことって何だろう
あなたと会えることかしら
あなたと恋することかしら
愛し合うことかしら
そんな日は遠くて
かなうこともなくて
季節を過ごして
また春が来るだろう
桜が散っていく
でも 私の心は散らない
それか悲しい花弁でも
あなたが振り向くのをじっと待っている
あなたの心が
どう変わって行こうとも
私の心は変わらない
あなただけが私を見つけてくれる
そんな日が来るのを
じっと待っている
あなたが遠くに行ってしまっても
私の花弁は散らない
肩よせ歩けたら
どんなにかいいだろう
贅沢は言わない
愛するだけでいい
私を見つけて
私を見つめて
あなたの為に咲いているのよ
あなたを待っているのよ
やがて緑の葉が木を覆う
花弁も隠れてしまう
それでも散らない
寒い季節が来ても
「きれいだね」
そう言ってくれたら
手に取ってくれたら
それだけでいい
その側にいるのが
私だったら
モンシロチョウの言い伝えも
かなうはずなのに