ブラックコーヒー
- カテゴリ:小説/詩
- 2014/04/15 14:19:33
ファミリーレストランの一角で
窓から外を見る
まわりはおしゃべりの渦の中
そこここに点在する一人の客
彼らは何を考えているのだろうか
仕事をしている人もいる
本を読んでいる人もいる
ぼんやりとした人もいる
お代りのコーヒーを頼んで
窓の外を見続ける
あなたが来るんじゃないかと思って
走って来るんじゃないかと思って
頭の中のあなたは
いつもと同じ表情をしている
白い歯を見せて笑う
その奥には愛があった
なぜここにいるの
なぜ一人なの
いつだってあなたがいると
信じてたのに
「遅れてごめんよ」
いつもあなたが言った
時刻どおりに来たのに
私が早かったのに
あなたはいつもブラックコーヒー
私はいつもカプチーノ
話が弾んで
やがて冷えていくコーヒー
冷えてしまったのは
コーヒーだけじゃなかった
長すぎたんだろうか
あなたの心も冷えていった
私はまだ暖かだたのに
今はぽつりと一人
彼の代わりにブラックコーヒー
ちょっと苦い味が想いと重なる
やがて別の人と
巡り会うのだろう
そして同じように
カプチーノを飲むのだろう
でも忘れられない
彼の笑顔の輝くのが
忘れなきゃいけないのか
それは分からない
ぽつりと座るファミリーレストラン
窓の外はまだ明るいけど
追いかけるように私は
彼の思い出に浸っている
ありがとうございます。
そう言っていただけると嬉しいです。
たまには楽しい恋の詩も書きたいなぁ~。
詩が少し変わったかな?
次も読みにきますね!