いちごの届け物
- カテゴリ:自作小説
- 2014/04/30 00:08:29
葛の葉
もらったステキコーデ♪:28
深い深い森の奥。
狐の住処がありましたとさ。
ごきげんに歩いてくる狐娘。
こちらに気づくと笑顔全開で走ってくる。
「葛の葉さ、あっ!」
「こむすめ~~!」
勢いよくこける狐娘とふっとぶ九尾。
しかも狐娘はおつかいのいちごを守るために顔から着地。
むくり、と起きたときには鼻のあたまとおでこが赤い。
「大丈夫かえ?」
声をかけると泣きべそから笑顔に戻る。
「はいっ! 大丈夫です」
そしてうれしそうにいちごの入ったかごを差し出す。
花とリボンがあしらわれたかわいらしいかごに
いちごが山盛りに入っている。
「妖狐さまからいただいてきました」
ドヤ顔のいい笑顔。
思わずつられて笑顔になる。
「ごくろうであったの」
かごを受け取るとずっしりと重い。
「ずいぶんと重かったのではないかえ?」
「いいえっ! 九尾様の方が重かったです」
えへ、と笑う狐娘。
素直な感想にたらりと汗が出る。
「何という言いぐさか!」
ふっとばされた九尾がやっと戻ってきたかと思うと
狐娘をしかりとばす。
「わあんごめんなさい~」
九尾に怒られて頭を抱える狐娘。
「九尾もごくろうであったの」
「全くです。小娘はまだまだですな」
ふさり、としっぽを広げてちょこんと座る九尾。
狐娘は不満そうに膨れている。
「まあ、そう怒らずに一緒にいちごをどうかえ?」
「わあい! いただきます^^」
「とんでもない!」
一瞬の静寂。
「小娘~~!」
「わあんだって~~」
またも九尾に怒られて頭を抱える狐娘。
もうコントにしか見えない状況である。
「まあいいではないか、
たくさんあるからお前もひとつどうじゃ?」
「葛の葉様は甘いですぞ!」
「ほれ、甘くておいしいぞ」
「……ではいただきます」
なだめられて九尾も折れる。
いただいたばかりのあまいいちご。
みんなで食べるとよりおいしい。
おつかいお疲れ様でした。
先日のブログ
http://www.nicotto.jp/blog/detail?user_id=282133&aid=55607041
の続きです。
すぐに書こうと思いつつすっかり時間が経っちゃいました。
やっぱり文章書くのって結構大変だわ~。
狐娘は脳天気な子供という感じにしたくてこんなになっちゃいました^^;
かわいく思っていただけたらな光栄です
夕貴さんの書くお話も楽しみにしてますよ~♪
苺を守るために顔から着地って、思わず笑っちゃいましたww
この物語の光景が、目に浮かぶようです^^