Nicotto Town



黒猫目日記番外 (さらばガーデン島)

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薫風吹き渡る季節である。

今が盛りと咲き誇る花たちよりも色を濃くする緑が勝って来た。

春の使者であろう花の妖精殿は既にご自分の島に戻られて久しい。
妖精殿の力によってこさえられたポケットの魔法ももうすぐ解けると云うことでお別れのご挨拶に伺った。
多くの人々が散策を楽しんでいたガーデン島も今はひと気もない。
移ろう季節から取り残された常春の園の守り人は静かに微笑みながら少し寂しげに佇んで居られる。
いずれ、また相見える日が訪れるまで彼の方はこの地で静かに過ごしてゆかれるのであろう。
名残は惜しいがいずれその日が訪れることを祈りつつ島を離れた。

どうか何時までもお健やかにお過ごしくだされ( ー人ー)





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