ボカロ 空想世界とオモチャの心臓
- カテゴリ:自作小説
- 2014/05/08 22:53:44
誰にも愛されずに逆に笑いものになって・・・。
そしてもう、独りぼっちには慣れすぎていて。
隠したように背負い込んでいた歪な形をした発条だって・・・。
自分じゃぜんまいすら巻けないようなガラクタなんだ。
もしも、もしも書き直すことのできるお話ならば
僕が僕に生まれてきたことさえも書き直してしまいたい。
空想世界でもやっつけられてしまうような役で
スポットライトの光が僕に向くことなんで一度たりとも無かった。
ほら、聞いてよ。
ドクドクドクと上がっていく僕の、オモチャの心拍数を。
どれだけ僕が走ろうと世界は何事も無かったかのようにまた、明日を迎えるんだ。
「ねえ、周りを見てよ。
みんな同じ顔をして、箱詰めされていくよ?
・・・・なーんて言ってもどうせ最後は独りぼっちになって彷徨うだけ何だけどね。」
僕の声は誰にも聞いてなんかもらえなかった。
ただ、小さくなって呟きは消えていった。
こんな僕だから、僕だったら、明日誰かにさらわれようと誰もそのことに気づいてはくれないんだろうな。
めいいっぱいに背伸びをしようと小さくて惨めな・・・こんな僕を誰も見てはくれなかった。
いつも夢見ていた未来は主役の手にあって。
ねえ、聞いてよ。
ドクドクドクと上がっていく僕の、オモチャの心拍数を。
どれだけ僕が走ろうともこのちんけな世の中はそんなことどうでもよさげに明日を迎えるんだ。
そうだったんだ。
ずっとずっと小さな頃の思い出は「何も変わってないね」と言って笑いかけていて。
いつか、僕が信じられた道にこの足で進むんだ。
このまま声にも出さないで”さようなら”なんて嫌なんだ。
僕は空想世界でもやられっぱなしの役で
この世界でもやっぱりそうだ。
どれだけ頑張ろうとスポットライトの光が僕に向くことなんて無かったんだ。
たとえ僕が居なくとも世界が廻って明日が来るのなら、
僕はたとえ世界が無くても、君が居なくても笑うから・・・・。
それでいいよね。
―愛なんて知らな「僕ら」の唄は
きっとここから始まっていくんだ。
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短いけど終わりです!!
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