繊細
- カテゴリ:日記
- 2014/05/25 21:54:17
きりのなかで
木村裕一 作
あべ弘士 絵
講談社
あらしのよるにシリーズの第4弾。
今回は、サスペンス(?)のような展開。
ガブはメイにキレイな月を見せたい、と思い、ポロポロヶ丘へ誘う。
が、折りしもオオカミのギロとバリーが、たまたまメイを見つけ、食べてしまおうとつけ狙う。
バリーに、手伝うように言われるが、ガブは手伝うフリをして、メイを助けようと決心。
ガブの活躍で、メイは無事。
ただ、ギロやバリーと話を合わせるため、メイにも聞こえているのを知りながら「ヤギを食いたい」と言ったのを悔やむ。
だが、メイの方もそれは充分、承知の上だった。
それどころか、2匹は、それを冗談のネタにすることもできる間柄になっていた。
ところで、ガブがメイをこの場所に連れてきたのは、ここから見る月がとてもキレイだから。
特別編の「しろいやみのはてで」で出てくる事だが、ガブは何かツライ事があると、ここへ来て、月を眺めていたそうだ。
仲間のオオカミに言ったら、バカにされるだけと思って、黙っていたが、メイは分かってくれそうな気がしたので、連れてきた、と話している。
メイは元から「繊細」というイメージだったが、ガブも充分「繊細」なのだろう。
「ロマンチスト」と言うべきか?
だからこそ、2匹は、馬が合ったのかもしれない。
ガブがつらい時、月を見て、慰められていた、というのは
ちょっと意外な感じがしました。
切ないくらいの心の友ですよね・・・