Nicotto Town



カゲプロ カゲロウデイズ

*ヒビヤ*


8月15日PM12:30

熱い・・・。ただそれだけのことで目が覚めた。
天気もよく窓から照り付けてくる光が眩しかった。
することもなかったので僕は君と公園で話していた。
「でもさ、私、夏は嫌いかな。」
目の赤く光る猫を撫でながらヒヨリはふてぶてしくつぶやいた。
猫があっというかのように逃げていってしまった。
その猫を追いかけて飛び出してしまったのは赤に変わった信号機。
「ヒヨリ!!!!
 赤信号だ!!!!」
脳で理解して叫びながらヒヨリの後を追ったときにはもう遅かった。
僕の目の前を通り過ぎたトラックが君を轢きずってキキーッと嫌な音を立てた。
僕の視界は赤で埋め尽くされた。
それから、君の香りと混ざり合ってむせ返った。

君が死んだ・・・・。

この時、僕らの何かがここで始まった。

8月14日AМ12:00

目を覚ましたのは時計が鳴り響くベッドの上だった。
朝だというのにうざったるい蝉の声がミンミンと聞こえていた。
でもさ、何か不思議だな・・・・。
公園で昨日見た夢を思い出した。
黒猫を追いかけようとしているヒヨリの手を掴んだ僕は、
「今日はもう、帰ろうか。」
と言って彼女と講演を後にした。
大きな通りに出たとき周りに居た人はみんな唖然としながら上を見上げていた。
鉄柱がヒヨリに向かって落ちていく。
鉄柱が君を貫いて突き刺さった。
劈く悲鳴が僕の頭に響き渡った。
夢だったらいいのにな・・・と思った僕はヒヨリの
少しだけ笑った横顔を見て現実に引き戻された。

君をこの世界から助け出そうと僕は心に誓った。



1回目 失敗

2回目 失敗

3回目 失敗









6107回目 失敗


何回世界が繰り返そうと関係なかった。
僕は生きててヒヨリは何回も死んだ。
本当は気がついていたんだ。
だけど、現実から目をそむけていた。
この話の結末はきっと1つだけで。
何度も繰り返した夏の日の話。


猫を追いかけて赤信号の横断歩道に飛び込んでしまったヒヨリのことを押しのける。
そのまま僕は道路に自分の身体を預けた。
その瞬間トラックにぶち当たった。
僕の体から上がる血飛沫とヒヨリの瞳が乱反射して。
「ヒヨリ・・・よかった・・・」
それだけ呟くと僕の体は一切自分の意思では動かなくなった。



*××*

8月14日


いつも通りベッドの上にいる少女の姿があった。
「また、助けられなかったや・・・・。
 ごめんね、ヒビヤ・・・。」
少女は猫を抱きかかえて1人で涙を流していた。


この話はいつまでも終わらない悲しいお話。



end


リコちゃーん!!
こんなのでよかったのかな?w
次はカノとキドの感動系にリトライします!!w

コメント待ってまーす!!

#日記広場:自作小説

アバター
2014/05/27 19:01
悲しすぎる・・・!

ヒヨリちゃん、ヒビヤ頑張れ!!
アバター
2014/05/26 20:54
bb

ヒヨリって歌になると以外と優しいw(
アバター
2014/05/26 18:22
カゲロウかなしいわ



Copyright © 2025 SMILE-LAB Co., Ltd. All Rights Reserved.