動物の知恵
- カテゴリ:日記
- 2014/05/31 18:12:26
動物たちの不思議な事件簿
ユージン・リンデン
羽田節子 訳
紀伊国屋書店
飼育員と物々交換するゴリラ、
毎朝、自主的にセラピーの仕事に駆けつけるブタ、
飼育員の気をひくために、ウソをつくイルカ
・・・等々、動物達が見せた「意識」の片鱗を感じさせるエピソードを紹介したもの。
ちょうど今、「あらしのよるに」を読んでいるが、ヤギと仲良くなったオオカミの話もチラリと出てきた。
ほとんどが飼育下にある動物での例であるが、こういうエピソードを読むと、動物達は決して本能だけで動いているのではない、と思える。
群れを作る習性のある、社会性のある動物は特に。
先日、カルガモ親子を観察していたが、他のカルガモが来た時、お互い鳴き交わしていた。
あれは「挨拶」だったのだろうか、「縄張りの主張」だったのだろうか・・・。
本書で紹介されている動物達の中でも、類人猿は時に人間を出し抜く程の「知恵」を発揮する。
例えば
「自分の手の届かない所におやつを落としたフリをして、おやつを二重にもらおうとする。」
のは序の口で、
「飼育員が欲しがっているものを、少しずつ渡して、相手から"代償(エサ)"をたくさんもらおうとするゴリラ」
「脱走に情熱を燃やしているオランウータンは飼育員の前では決して脱走の準備はしないが、事情を知らない見物客の前では大っぴらに脱走の準備をする」
などという話がゴロゴロしている。
自然界の中で、人間が一番、頭がいい、と考えるのは単なる「思い上がり」なのだろう。
動物達は彼らが暮らす環境内では、人間とは別の意味で充分、「知恵」を発達させている。
そんな動物達は人間に対して、どんな思いを抱いているのだろう?
知りたいような、知りたくないような・・・。
かえって人間より脳のしわが多いらしいと聞きました。
人間が単に知らないだけで動物たちに知能がないと決めてかかると後でひどいしっぺ返しを食らいそうです(*_*;
ただ、良くも悪くも極端なくらいまでに発展させてしまいましたが・・・。
逆に考えれば、
人間社会で起きている社会的な事象、
例えば、政治、犯罪、経済行動、もちろん奉仕や国際協力なども、
実は、動物の行動に起源があるのかも・・。
種の起源ならぬ、行動の起源・・かなぁ(苦)。