二者択一
- カテゴリ:日記
- 2014/06/08 18:10:21
どしゃぶりのひに
木村裕一 作
あべ弘士 絵
「あらしのよるに」シリーズ 第5弾。
1~4作目までは「起・承・転・結」の「起」「承」の部分にあたるが、本作は「転」となる。
「ひみつのともだち」であったメイとガブの関係が「ひみつ」でなくなってしまう。
その時、メイとガブがそれぞれ、仲間から突きつけられた要求は2匹にとって過酷なもの。
「ひみつのともだち」か、同族の仲間か、どちらかを選べ。
4作目までは、メイとガブの芯の強さを感じるエピソードはあったが、全体として、ほのぼのとした雰囲気があった。
が、本作では一転、悲劇的な雰囲気。
(タイトルの「どしゃぶり」が暗示している。)
ところで、自分がこんなツライ二者択一を迫られたら?
おそらく、こちらから出す「情報」と相手から得る「情報」のどちらも少しずつ「改ざん」するだろう。
そして、「情報」が正しくない、と分かった時点で、「相手からウソをつかれた」とか言って、それを理由にして、段々、距離を取るようにして、同族の仲間の下に戻っていくだろう。
(相手も同じ「理屈」が使えるように、こちらの「情報」も「改ざん」しておくわけだが・・・)
我ながら、こんな事を考えつくあたり、小賢しくなったとか、汚れたな、と思う。
が、メイとガブの2匹は、こんな対応せずに、真正面からぶつかる。
それこそが2匹の芯の強さなのだろうか。
一方、ヤギ族とオオカミ族は2匹は、追い出された後、間もなく死んだものと思い、探すこともしなかった。
やがて、2匹の王国とヤギ族、オオカミ族は、偶然、出会ってしまい戦闘に。
それは長い長い戦争の始まりであった。
・・・って、「銀河英雄伝説」のパクリです。
そして、2匹は新しい王国の創始者となる・・・。
そして、かつての仲間達に呼び掛け、少しずつ賛同者を増やし、
王国へ引き入れて行く・・・というのはどうかしら????