雨粒
- カテゴリ:小説/詩
- 2014/06/12 13:26:33
雨粒が傘をつたう
傘に音を立てて
ポトりポトリと落ちていく
私の心に降るように
涙は見せないで
あの人の背中を見ていた
別れも知らずに過ごしたあの日々
今は過去のものになってしまった
どうやって歩いてきたろう
あの人なしでこれまでの時
思い切り雨に打たれてみたかった
じっとり体を濡らすように
空白になった心に
月日を詰め込むのは辛すぎる
足取りは水たまりを探している
そこに映るのは泣いた私の顔
あの人が去っていく
その日も雨の日だった
霧雨の中を傘もささずに
音を立てずに歩いて行った
あの人なしで暮らしていく
あの人なしで生きていく
あの人なしで探していく
時の響き音を聞きながら
さよならの雨が降る
手を伸ばせばそこには雨
あの人の背中はもうない
こんなに悲しいのになぜ
今夜もまた雨
激しい風の音
打ちつけるガラスの音
潰してしまえ 私の涙など
傘に雨粒が流れる
つーっと流れていく
ぽたりと水滴が落ちる
水たまりになって行く
明日は晴れるだろうか
雲の間から青空が見えるだろうか
まだ光など見えない心
雲がかかったままだけど
ありがとうございます。
へ~、そんな歌でしたっけ、「星影のワルツ」って。
わすれてました^^;