相手を想う心
- カテゴリ:日記
- 2014/06/15 22:19:31
ふぶきのあした
木村裕一 作
あべ弘士 絵
「あらしのよるに」シリーズの第6弾。
メイとガブの物語もいよいよクライマックス。
「ひみつのともだち」が秘密でなくなってしまったため、逃避行をするメイとガブ。
遥か彼方の山の向こうには、ヤギとオオカミが仲良く暮らしても、何も言われない土地があると信じて。
だが、「約束の地」へは、吹雪が荒れ狂う山道を抜けなければならない。
その上、ガブを追う、追手も近くまで迫っていた・・・。
メイとガブは、それぞれ相手を思うあまり、自分が犠牲になろうとする。
そこまで相手の事を思いやる事は尊い、と思う。
が、そういう事は、かえって残った方を苦しめてしまうのでは、という気がする。
たとえ善意からであっても、残った方は、常に「他に方法はなかったのか」と、自分を責めてしまう事になるのでは?
さらに、なによりも相手を孤独にしてしまう。
「君のためなら、死ねる」
というのは、ドラマの中では、カッコいいし、感動的な場面になる。
が、現実では残った方を苦しめるだけにしかならない気がする。
(まあ、現実にそんな状況に陥るような事は、まずないだろうが・・・。)
メイとガブにはカッコ悪くて、ドラマ的に盛り上がらなくても、違う選択をして欲しかった。
それでは物語にならないか・・・。
物語の中では、盛り上げる効果があるにしても、現実だと、あきらめないという方策があると思います。
自分の場合、「見苦しく、しがみつく」という感じになりそうですが・・・。
そういう術が有ると、私は信じてます。
勝手にコメントしてごめんなさい^^;