Nicotto Town



最期の任務。(カゲプロ)

*カノ*

僕は不良品だ。
母さんに要らない存在だと、本当に役に立たないわね、と何度も言われた。
母さんに言われたこともできないで怒られて、殴られて、そして、母さんを傷つけてしまう。
僕はそんな僕が嫌いでしかたなかった。
それは今も変わらないんだ。

マリーとキドをからかって傷つけた。
シンタロー君に姉ちゃんの姿で酷いことを言って傷つけた。
セトに八つ当たりして傷つけた。
エネちゃんに遥君の姿で酷いことを言って傷つけた。
キサラギちゃんの趣味を笑って傷つけた。
コノハ君に嘘を教えてみんなを傷つけた。
ヒビヤ君の傷口をえぐるようなことを言って傷つけた。


僕は最低でやっぱり醜くて、ただ、汚いだけの化け物なんだ。
昔、姉ちゃんの部屋に呼び出されたことがあったな、何て今更思い出す。

僕、何かしちゃったかな・・・・。
と思いながら姉ちゃんの部屋に入ると急に抱きしめられた。
「修哉、修哉ごめんね。
 私、全部修哉に任せっぱなしだし修哉に構ってあげれてなかったし・・・・」
姉ちゃんの頬に涙が伝っていた。
「別にいいんだよ。
 姉ちゃんはたくさん頑張ってくれるじゃん。
 僕にはこれくらいしかできないからさー」
僕はできる限り欺いて姉ちゃんの頭を撫でた。
「修哉はさ、もっと自分に素直にならないとダメだよ・・・。
 何もかも我慢して、寂しいのに辛いのに苦しいのに怖いのに、我慢しちゃって、
 私はさ、修哉にも幸せになってほしいの・・・。」
僕を抱きしめる手にさらに力が入っていた。
「僕は大丈夫だよ。
 我慢なんかしてない。
 例えしてたとしても、みんなが我慢するよりはぜんぜんいい。」

みんなが光なら僕が闇になってみんなを光にのある明るい世界へと背中を押そう。
僕なら大丈夫。
僕は闇を生きるために生き返ったただの不良品なのだから。

その時から決まっていた僕の最期の任務。
今、やっと僕に与えられた最期の任務に取り掛かれる。

みんなは泣く。
だけど僕の心にその涙は届かない。
みんなもこっちに来る、と言う。
だけど僕はダメだと笑顔で告げる。

「お願い修哉!!!
 そっちの・・・そっちの世界に行かないでぇ・・・・。
 私達と一緒にいてよぉ・・・・!!」

泣かないでよキド。
最期くらい笑ってまたねって言ってよ。

「じゃあね、また、会えたらいいね。」
僕は欺かずに自分にとってできる限りの笑顔で言った。
ねえみんな、僕、ちゃんと笑えてたかな?

僕は闇に染まる世界に足を踏み入れた。

end

最初はいい話を書くつもりだったのだけれども・・・・。
まぁ、許せ。w

#日記広場:自作小説

アバター
2014/06/22 16:32
カノ?え?
アバター
2014/06/22 09:19
カノ、死んじゃったの・・・・?(´・ω・`)



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