サプライズ
- カテゴリ:小説/詩
- 2014/07/15 08:53:09
毎日残業のあなた
夜遅くにメールを打つ
今日はどんな1日だったの
毎日彼のいるところの天気予報をチェック
でも、あなたの
負担になっていないかしら
早く寝たいのに
返信をくれている
異動があった時には
涙がこぼれた
「すぐに帰って来られるよ」
でもまた遠いとこに行くにきまってる
消さない彼のメールがたまっていく
毎日これを眺めていても
彼のもとに同じ星が出ていると
暗い空を見上げて見ても
アパートに帰って
またメールを飛ばす
あれ 返事がない
どうしたの
昨日もそうだった
返事が来ない
誰か好きな人ができたの
私とはもうおしまいなの
週末の前の夜は
とても長く感じる
返事がないと一層
ドアをならす響きもうつろ
「こんばんは
帰ってきたよ
はい おみやげ
驚いただろ?」
こんなことってある?
あなたがここにいるなんて
私を驚かそうと思ったのね
意地悪な人ね
珊瑚の首飾り
うれしいけど
あなたがいることが
もっとうれしい
「早く帰れるといいね」
「今度は私が行くわ」
「うん、待ってるよ」
どうやって驚かせようか
あなたに肩を抱かれて
星空を見上げて
遠い距離なんか平気
だって信じているんだもの