Nicotto Town



黒猫目日記119 (女海賊とカワウソ団)

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青い空に白い入道雲が浮かんでいる。

街に出かけると何処からともなく潮の匂いが漂って来た。
見れば、でっかい帆船が広場に停泊し荷卸しの最中か水夫の格好をした動物たちがチョロチョロと動き回っている。

おや?あれに見えるは・・先年街を巻き込んだ豪勢な結婚式を打ち上げた人魚姫ではないか。
何やら顔色がすぐれぬようだが大騒ぎして一緒になったご亭主はどこじゃ。
まさかたった一年でご破算になったわけではあるまいな。

「しくしくしく、王子が波乗り中に女海賊メドーラにさらわれてしまったの。」
何と!女海賊とな!( ̄□ ̄;)

見れば黒一色で身を飾った色っぽい女丈夫が帆船の前でしきりに水夫達に激を飛ばしているではないか。
こっそりそばによって聞き耳を立てると・・・

「うふふ❤波乗り王子をさらってきちゃったわ~ さぁ~て、どおしよっかな~~」
「あはは、メドーラちゃんに捕まっちゃいました。助けてほしいな~」(//▽//)
「うふ~ん(^▽^)b-❤ 簡単には返してあ・げ・な・い わよ~~」
・・・気のせいかもしれんが、王子何か嬉しそうじゃないか?(;ー_ー)

「鎖の鍵は見つけられたんだけど、カワウソ団が邪魔して近づけないの。でも、カワウソ達を手懐けられれば・・・」
「カワウソ達は貝殻が大好きだから貝殻をプレゼントして気をそらせればいいと思うの!」
「船の積み荷の宝箱に貝殻が沢山入っていたわ。ねえ、お願い貝殻集めに協力して」

協力するのは構わんがそもそもカワウソってそんなに貝殻が好きなのか?
ラッコの間違いじゃないのか?(?_?)

それは兎も角、確かに海賊に攫われた人質は一刻も早く助け出すべきではある。
が、この場合助けた後の王子の身の安全の方が案じられるのは気の回しすぎか。

果たして迂闊に助けて王子がカワウソうな目に遭わぬか( ̄ー ̄)✧ニヤリ ちょいと心配じゃな。





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