Nicotto Town


シン・ドラマ汁


ドラマ【東京スカーレット】

東京スカーレット~警視庁NS係
TBS 火曜夜10時~
【あらすじ】防犯キャンペーンのビラ配りに駆り出されたNS係のところに、男が慌てて人が殺されていると言いに来た。男についていってみると、激安居酒屋チェーン店さかき屋の厨房でアルバイトの万里江が刺殺されていた。NS係に報せに来た店長の福室が、出勤して死体を発見したらしい。調べにより、万里江は夜遅く他のバイトたちを送り出した後、始発の電車に乗るまで店内で過ごすのが習慣だったことがわかる。折りしも前日が給料日で、バイトたちは給与明細を貰って帰ったが、万里江の給与明細がどこにもないことが気に掛かる。

【感想】今回はバリバリ社会派。とうとう櫻井氏か!?と思いきや、彼の名作と言われる相棒のボーダーラインやライフラインに比べて、悲壮感がちと足りない。モデルは明らかにワタミですよねw あと無闇に店舗を増やして人手不足になってるところは、バイトの集団退職で営業できなくなる店舗が続出したすき屋にも似ています。ただ、ワタミはあまりにブラック企業としての名前が売れてしまったため、最近は「株主のため」少しずつ改善しようとしているので、ちょっとだけ時期を逸した感があります。本性は変わってないので、いずれボロは出るでしょうけどね。時給10円の差で激昂し、同僚を殺してしまうという話でしたが、それがどんなにバカらしいことか、彼女はいつ知るのでしょうか…。たかが10円、されど10円。井の中の蛙とはまさにこのこと。どうせ殺すならもっとふさわしい人物にすればよかったのにねぇ。今回見ていて、以前も何かの感想の時に書いた居酒屋甲子園を思い出しました。何の予備知識もない状態で居酒屋甲子園と聞いて、誰もがまず思い浮かべるのは、居酒屋での仕事のスキルを争う大会なのではないか、ということ。しかし実際上位チームが競うのは「プレゼン」。その場面はまさに「詩のボクシング」の団体戦。クロ現で少し悪意がある感じで取り上げられ、賛否両論巻き起こりました。詩のボクシングはいいんですよ。詩自体がテーマですからね。一方居酒屋甲子園は、何故居酒屋なのにポエトリー?と思ってしまいますよね。まぁ第三者的立場から見る滑稽さは置いとくとして、私が最初に居酒屋甲子園を知った時の感想は「気持ち悪い」。居酒屋で働いてる人って、正社員でもない限り、ずっと定年退職するまで居酒屋で働きたいと思ってる人はほとんどいないと思うんですよ。特に若い人は、次にステップアップしたいと思う人が多いでしょう。なので元々、夢や希望を持っているのは当たり前だと思うのです。それを殊更前面に押し出し語らせることに、経営者側から見て何か都合のよいことがあるのではないかと思わせるのです。まぁでもそれは後から考えてつけた理由であって、気持ち悪いと感じてしまったのは、何となくドラマや映画で見る第二次世界大戦下の日本人に似ているような気がするからです。軍にとって都合のいい情報しか流すことが許されず、日本人は国が正しいことをしていると信じ、今はつらいけどこれを我慢すればきっと日本は勝てるという希望を持ち、「贅沢は敵だ」とか「欲しがりません勝つまでは」などのスローガンを掲げ、それにちょっとでも反対するような人がいれば、思想犯として捕まったり、近所から吊るし上げを食らったりする。なので表立って反対する人は少ないけれど、大事な息子や夫を戦争で取られてしまったことで、困窮や苦悩する人もたくさんいた。なんかこういう状況に、よく似てる気がするんですよねぇ。こういうの、洗脳っていうんですか。只中にある人はいいかもしれませんが、傍から見ると気持ち悪いです。いやー、まったくドラマと関係ない話になってしまいましたねw で、結局今回の脚本は入江氏でした。1、2回とはタッチが違うなと思ったんですよね。いつ櫻井氏の回が見れるのだろう…。




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