秋雨の別れ
- カテゴリ:小説/詩
- 2014/08/28 11:24:51
夏の終わりの雨は
静かに静かに降って
傘をしっぽりと濡らして
小さなしずくとなって
小さな小さな水たまりとなる
水たまりを避けるように
歩いていた私達だったけど
どこかではまっていた
足元を濡らして
悲しみの雨にぬれて
晴れ間さえ見えない
垂れこめた黒い雲の下で
もう晴れの予測さえできない
二人の心
何に迷い込んだのだろう
お互いに必要としていたのに
手さえつなげなかった
終わりを告げる鳥の鳴き声が聞こえて
目が覚めた二人の
横には誰もいなかった
何だったのだろう
歩いてきた道は
今となっては分からないけれど
最初から違っていたのだろう
そして別れて行ったのだろう
恋しい思いも
悲しみも
みんな雨に託すのに
小さな雨では流れていかない
頬をつたうだけ
愛し合っていた二人の
季節が今 終わる
互いの横顔さえ見えずに
霧雨に隠れて
足跡を残すだけ
コメント、ありがとう。
次には晴れた青空の広がりがあるといいですね。
しょーにゃんさんも、いい恋ができるといいですね^^
次の季節はなにがくるんでしょうか・・・。