続・偽り
- カテゴリ:小説/詩
- 2014/09/04 01:33:11
いつもいつも
彼は優しいけど
それば本心じゃないことは分かっている
何か遠いものを見ている
その何かを知っている
あなたのことなんだわ
そんなことがわかることが
一番悲しい
あなたは何をしたの
私に何をしたの
私は彼が好きだった
でもこんな風になるなんて
恋ってこういうものなの
あなたが彼から離れて
きれいごとみたいに身を引いて
それが私に何を意味するかわかっていたの
そんな彼は欲しくない
悲しみを秘めた彼なんて
私が苦しいだけ
それを分かっていたの
どうしていいかわからない
どうやったら彼に伝えられるのか
あなたのもとに帰ってほしい
それが彼にとって一番の居場所
たとえどんなに私が悲しんでも
今に比べたらどんなにいいか
お情けの愛情なんて欲しくない
それを分かっていたの
あなたはもてあそんだのだわ
彼の心も 私の心も
その罰は私が受ける
だから彼はあなたのもとに行って
ぎこちない彼
これから先が
どうなろうとも
彼を解放してあげたい
偽りの愛なんていらない
本当の愛が欲しい
彼にそれがないなら
愛する人のもとに行って欲しい
あなたは彼を包んであげて
それが彼にも私にもいいこと
もう隠し事は欲しくない
本当の愛が欲しいだけ