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シン・ドラマ汁


ドラマ【信長のシェフ】

信長のシェフ 最終回
テレビ朝日 木曜夜8時~
【あらすじ】浅井朝倉軍の殲滅に乗り出した信長は、ケン浅井長政の居城・小谷城に潜入させ、長政の真意を確かめるよう命じる。ケンが小谷城に向かう途中、光秀が現れ、「10日後に再び黄泉の祠が開き、平成に帰ることができる」と告げる。しかしケンお市の方を放って行くわけにはいかないと、忠告を無視する。何とか小谷城に潜り込んだケンは、お市自らが台所に立って料理をしているところに出くわす。しかしお市は料理が大の苦手で、その危なっかしい手つきはとても見ていられるものではなかった。

【感想】なんともはや、中途半端な幕切れとなりました。シーズン1では最後に瑤子と平成に戻るのか?というテーマがあったので、わりとハラハラしながら見れましたが、シーズン2では、もし黄泉の祠が本当に開くとしても、このタイミングでケンが平成に戻るわけないし。さて、シーズン2のクライマックスは小谷城の戦いでした。ここで信長が浅井家を滅ぼし、市とその3人の娘は城を捨てて逃げたことは有名な話ですので、いくらここでケンががんばっても歴史は塗り替えられないだろうなと思いながら見てました。同盟を勝手に破棄して裏切り、信長を窮地に追い込み、その後も敵対関係を続けた長政に対する、信長の憤りは並大抵のものではなく、髑髏に金を塗り杯にして飲んだという言い伝えは長政とその父・久政、そして朝倉義景のものですね。ただ、金を塗り酒宴に飾ったことは信憑性が高いようですが、信長自身が酒をあまり飲まない人だったらしく、杯にしたのは後にできた作り話のようです。また、小谷では市とその娘は助けられましたが、長政の嫡男・万福丸は秀吉の手によって処刑されたのも有名な話です。このドラマでは、本来はあまり先頭に立つことのない武将が先陣を切って活躍するシーンが多かったですが、まぁ時代劇だしこんなものかと思って半笑いで見てましたけど、今回、炎上する小谷城にケンを助けるため信長自身が乗り込むシーンには、さすがに呆れてしまいました…。金粉髑髏や万福丸の処刑など、残酷なエピソードは丸々カットで、自分が火をつけさせた城に自分が乗り込むという、滑稽なシーンが追加されるなんて…。原作は読んでないですが、叡山焼討ちのエピソードなどを見るに、原作者はかなり信長好きで、信長をヒーローに仕立てたいという意思の強い作品でしたが、信長にも秀吉にも明らかに必要以上の残忍性があったことを完全に無視するのはいかがなものか。まぁ、戦国の武将なら仕方がない面も多々あったと思いますけどね。鎌倉幕府なんて、殺すに忍びないと流刑にした頼朝が平氏を滅ぼし樹立させましたし、まだあどけない子供だからといって、生かしておいては後に自分たちの首を絞めることになりかねません。問題はそこでなく、それを意図的に隠してドラマにすることなんですよね。NHKでもよくあることですが。さて、今回で最終回ということで、総評ですけども、まず残念だったのは視聴率。夏はドラマの視聴率が下がるシーズンとはいえ、あまりに低すぎました。この原因は、時代劇好きな高齢者を取り込もうと木8に持ってきた枠変更が裏目に出たのが一番でしょうね。時代劇が好きな高齢者は、いきなり現代人のフレンチシェフが信長に仕えているという設定に拒否反応を示した模様。しかもタイミング悪く、裏でNHKが時代劇を放映しており、拮抗する形になった上、あちらは吉原が舞台。多くの美女が出てくる吉原と大奥って、時代劇の鉄板ですよね…。その上、以前見ていた層は8時とかテレビ見る習慣がないw 裏目に出るという言葉を体現した形になってしまいました。また、前作のファンの私でも、今回はちょっとトーンダウンしてるなぁと感じました。やはり、未来に帰れるのかどうか、婚約者だった瑤子とのラブロマンスはどうなるのかが、前作の大きなキーポイントになってたんだなと、今更感じます。初回では、本来瑤子がやるはずだった役を、もう未来に帰ってしまっているので、別の謎の女を出してきましたが、結局初回で斬り殺されて最後まで出てこずw 実は生き延びていて後からストーリーに関わってくるのかなとか思ったりしたのですが、やっぱりあの時死んでたんだw 結果、戦国物の同人誌のような内容に終始してしまい、盛り上がりに欠けましたね。あ、ただ、高嶋弟の信玄はなかなかよかったです。前作では触れなば斬らんという雰囲気だった信長は、今回は単なる気難しい人になってて、今ひとつでした。主役はまぁ、相変わらず棒でしたなw




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