先進国の「飢餓」
- カテゴリ:日記
- 2014/09/06 18:10:04
ナショナルジオグラフィック
2014年8月号
印象に残った記事は次の3つ。
・ストーンヘンジの原点 最果ての巨石文明
記事の表紙が非常に印象的。
巨大な石の建造物群
「リング・オブ・ブロッカー」
「ネス・オブ・ブロッカー」
「ストーンズ・オブ・ステネス」
と
巨大墳墓「メイズハウ」
英国の北のはずれ、オークニー諸島に存在する遺跡群。
今の感覚で考えてしまうと、なぜそんな辺鄙な所に?と思ってしまうような場所にある。
が、研究者の話によると、当時のオークニー諸島は「辺鄙な場所」などではなく、「交通の要衝」だったらしい。
「新石器時代」という言葉から想像する暮らしぶりより、はるかにいい暮らしをしていたようだ。
・米国に広がる新たな飢餓
「90億人の食」シリーズの第4回。
米国では、定職があっても、十分な食事をとれない人が増えている、という。
正直、最初「?」という感じがした。
記事をよく読むと、定職があっても賃金の低下で、仕事を掛け持ちする等の事をして、結果、食事を作る時間がなく、出来合いのものを買うしかないためだという。
掛け持ちする仕事がない場合は、フードバンク(包装の傷みなどで、品質に問題がないにもかかわらず市場で流通出来なくなった食品を、企業から寄附を受け生活困窮者などに配給する活動およびその活動を行う団体)で手に入れる。
が、そういった所から手に入る食品は、えてして高カロリーで、低栄養のものが多い。
そのため、「太っているのに栄養失調」という皮肉な状態になっている。
また、自宅から半径800メートル圏内にスーパーがなく、貧困や病気、高齢などの理由で車も所有しておらず、公共交通機関も利用できない「食の砂漠」と呼ばれる地域に暮らす人も多いらしい。
(その代わり、ファストフードの店は軒を連ねている。)
これが「世界のリーダー(自称)」の内実なのか、と愕然とする。
「ワーキング・プア」という言葉が市民権を得て、久しい。
日本でも同じ事が起きている(または今後、起きてくる)のだろう。
・ゴンベ 森の家族たち
霊長類学者、ジェーン・グドールへのインタビュー記事。
タンザニアのゴンベ国立公園のチンパンジーの話をする様子は、まるで親戚の人の思い出話をしているかのよう。
ジェーン・グドールが観察していたチンパンジーの群れの代表的メンバーの顔写真も掲載されている。
それぞれ顔つきが異なるのは分かるが、自分はパッと見ただけでは区別できない。
それを事も無げに語る様子を見ると、どれだけチンパンジーを熱心に観察していたかが、よく分かる。
「健全な生産・販売・利潤の確保」をしている企業が評価される仕組み、というものがあれば、という気になります。
フツーに売ってる国ですからねぇ…
アジアのどこかのくには、キッチンのないアパートが
かなりの勢いで普及してるとか。
フードバンクもよし悪し、ですね。
過剰生産を認めるような気がします。
健全な生産・販売・利潤の確保、浮いた経費を
社会貢献に回してほしいな…
難しいとは思いますが(・・;)
記事で具体的なデータまで出ていたのはヒューストンでした。
行った事はないですが、名前を初めて聞く都市でもないので、意外な感じがしました。
それと、ニューヨーク市のブロンクスも・・・。
やはり、Sophieさんが言われるように認識不足なのでしょうね。
>カトリーヌさん
「自由」と言えば、聞こえはいいですが、裏を返せば、「弱肉強食」
「自由と平等の国」が行き着いた先が「超格差社会」というのは皮肉ですね。
ところで、自分はよくカルガモを観察しますが、「個性の違い」がある、までは分かりましたが、個体識別ができる域までは到達しませんでした・・・。
トップ1パーセントの人々が、アメリカの富の50パーセントを保有する、
超格差社会ですもの~。
いわゆる新自由主義、新古典派経済学が徹底的に実行されると、
こういう社会になる事は、19世紀半ばに既に予言されてましたわ(汗)。
ニッポンのニホンサル研究者(京大霊長類研究所)の方も、
サルの個体識別が出来るようになるまで、サルの群れを観察する~と言ってました。
グドールさんも、そうだったのでしょうね~☆
アメリカでマックはおやつというより食事として食べられている方が多いと思います。手軽さもそうですが実際にはコストが
自炊より安いことや栄養の認識不足ですね。。。
「手軽さ」を追求した結果、「食材を買ってきて、料理する」という手間のかかる事は置き去りにされてしまったのか・・・。
個人的には、マックなどのファストフードは、(食事に行く時間も惜しいほど忙しい時を除いて)「食事」ではなく、「おやつ」(重いですが)扱いなので、そんな店しかない所は想像が追いつかない世界です。
悪循環ですね。チョイスがあるようでないというのは恐ろしいですね。