ドラマ【軍師官兵衛】
- カテゴリ:テレビ
- 2014/09/15 16:07:41
【感想】今回は面白かったですね~。後半のクライマックスとでも言いましょうか。これから朝鮮の役とか関が原なんかも待ってますが、歴史的にはあまり大きな事件ではないけれど、官兵衛自身が深く関わったエピソードはこれが最後ではないでしょうかね。官兵衛は宇都宮を討つことを拒絶していたのに、長政が勝手に謀殺してしまったいきさつが、丹念に描かれてました。官兵衛が一度和議を結んだ宇都宮を討つのは、九州の地侍たちから反感を買い、これから九州に根を張っていかなければならない黒田家の利にならないと判断したのに対し、若い長政は一度城井谷で戦に負け、大事な家臣を失い、自らも命を狙われたことに対して恨みが深かった、ということなのでしょう。長政が自ら鎮房に手を下したのも、逃亡中に鎮房への恐怖と怒りでいっぱいになった経験があったからなんでしょうね。官兵衛にはそれがなかった。うまい話の作りだなぁと思いました。実際、長政が鎮房を謀殺したのは、官兵衛が鎮房の息子朝房を連れ、熊本に出陣していた時のことなので、首謀者は長政なのでしょうけれど、その策を官兵衛が授けたという説もあります。また、元々官兵衛は宇都宮を自勢力に入れるつもりなどさらさらなく、被害を大きくせず宇都宮を滅ぼすため、和睦したとも言われています。逆に宇都宮は和睦後もあまり家臣らしい態度を取らず、黒田家に新年の挨拶に訪れることもなく、謀殺された時は、官兵衛が留守の間を狙って、200人の手勢を連れていきなりやってきたとも言われています。正直、どれが本当のなのかわからない状態…。しかしやはり、どうしても長政が勝手に鎮房を討ったとは考えづらいんですよね。ドラマでは官兵衛に反発する、手に負えない息子として描かれてますが、実際はわかりませんし。また、今回の冒頭で長政が城井谷で負けた時も、長政が勝手に出陣したわけではないという話もありまして。しかし天才軍師の名前にそぐわないエピソードなので、長政の失策ということにしたのではないかという意見もありますね~。もう何が何だかわからない状態ですw まぁ、諍いがあれば双方の主張が食い違うのは仕方ないことですが…。秀吉の意向を受けた官兵衛が、宇都宮に和睦を持ちかけた後に謀殺した、というのが正しいような気もしますが、こんな諸説入り乱れるエピソードを、私ごときが真相見つけるのは無理ですわw この城井谷のエピソードは、官兵衛の残酷さを表し、名軍師の二つ名に傷をつけた話でもあるので、主人公無双の大河でどのように映像化されるのか話題となっていました。あまりに酷い話なので、省かれるのではないかと思っていた戦国ファンの方もいたようです。しかし蓋を開けてみると、名軍師の名を傷つけることなく、親子や主従の確執をうまく利用して、見事にまとめていたと思います。やっぱり今年の大河の脚本家は只者じゃないですね。しかしまだ、宇都宮一族の悲劇は続きます。それを次回、どう描いてくれるのか。楽しみなような、不安なような…。
ドラマでは、結局は秀吉の圧力に負けたという形になってました。
つまり責任を秀吉に被せたということですよね。
しかし、ドラマでは単なるヒヒ爺に成り下がった感のある秀吉ですが、
彼は彼で、所領に縛られることのない新しい主従制度を考えていたという話もあり、
そんな中、古い考えを捨てることのできない宇都宮のような一族がジャマだったようです。
この形態は信長までの時代には見ることのできない、
まったく新しい形の主従制度だったと思います。
まさに、秀吉だからこそ思いつくような。
それが優れていた証拠に、天下を受け継いだ徳川幕府も
序盤は散々転封・減封を繰り返していますね。
宇都宮家に罪はないのは変わりませんが、そんな過渡期の犠牲になったとも言えそうです。
和議を結んだ相手ですよ。
特に後半が。
見ていて辛いですが、話運びとしては、無理がないです。
長政一人で謀った事とも思えないのですが、官兵衛の預かり知らぬ事のようですね。
はたして、そうなのかなって。
秀吉が官兵衛の部下に対して、圧力を掛ける場面も、伏線としては良かったです。
結局、秀吉に逆らった相手は、ことごとく、葬りさられると言う構図が浮かび上がって
来ますよね。
次回が怖いですわゞ