smile again
- カテゴリ:自作小説
- 2014/09/28 12:26:31
*タツキ*
僕は家の地下室に居た。
メイドちゃんに連れてこられて初めてこの地下室の存在を知った。
お人形さんがたくさんある。
ここは何のお部屋なのだろうか。
僕がきょろきょろしているとチェルちゃんが話し始めた。
「タツキさま。
しばらくタツキ様の心、感情を封印させていただきます。」
その言葉に衝撃を受けた。
「いつ、封印を解いてもらえるの・・・?」
チェルちゃんは準備(?)に取り掛かっていたためキャラちゃんが答えてくれた。
「タツキ様を導いてくれる誰かに出会えたとき、封印は自然に解けていきます。」
いつだか分からない・・・・?
みんな、怖いよ・・・・・。
助けて・・・・
「失礼します。」
メロンパちゃんの声が最後に聞こえた。
それ以降は何も覚えていない。
____あなたの心を、感情を導いて見せましょう。
彼の大切な人たちが笑っていた。
*ウィト*
吹く風が日に日に冷たくなっていく。
珍しく今日は起きたのが早かったため、学校に着くのもいつもよりだいぶ早かった。
誰かいないかなーと思っていると奏先輩とあった。
「朴じゃないですか。
おはようございます。
今日は”珍しく”早いんですね。」
先輩、珍しくは酷いですよ・・・w
「奏先輩おはようございますー!
先輩こそ早いですね!!
いつもお疲れ様です!!」
などと喋っていると廊下にある時計は早いことに7時半を指していた。
下駄箱の方に目を向けるとタツキ先輩が靴を履き替えていた。
「あ、ぱっくんに奏君だ~。
おはよー。」
いつも通りのように見えていつも通りじゃないタツキ先輩。
奏先輩も気づいたようだった。
*奏*
いつも通りじゃない先輩を見たときはびっくりした。
タツキ先輩にはいつもと違うところが3つあった。
一つは目に色がなかったこと。
タツキ先輩は体調が悪くてもいつも目だけはキラキラさせて笑っていた。
なのに今日の先輩の目は黒くにごったようにどんよりしていた。
二つ目は笑顔がなかったこと。
いつも先輩は落ち込んでいても俺らを見つけると急に笑顔になる。
だが、今日は違った。
無表情・・・というよりは感情を忘れてしまったかのようだった。
三つ目はコンちゃんを抱っこしていないということだった。
タツキ先輩はコンちゃんが居ないと泣き叫ぶと言ってもいいほどコンちゃんのことを大切にしていた。
なのにどうして今日はコンちゃんがいないのか不思議だった。
*ケント*
ホームルームや授業はやっぱり面倒くさい。
受けている人よりもやっている人のほうがめんどくさいことなんてあるんだな。
と思いながら俺は部室へ向かっていた。
今日はどうやってタツキをからかおうかな~。
タツキの反応可愛いからな~。
などと考えているうちに部室に着いた。
中に入ろうとドアのぶに手をかけたとき俺は違和感を感じた。
いつもならここまで聞こえてくるあいつらの騒ぐ声が今日は聞こえてこなかった。
俺は胸騒ぎを感じて慌てて部室に入った。
部室に入るとそこには見慣れた景色。
だけど2つだけ違うことがある。
1つはみんなが静かだということ。
2つ目はタツキが無表情だということ。
その日は部活をするのをやめてタツキには帰ってもらった。
そして俺はアキラと泉と朴に話を聞くことにした。
「なぁ、今日のタツキどうしたんだ?」
率直な質問をすると朴と泉が朝のことを話してくれた。
その話を聞いてから俺らはある一つの結論に至った。
”タツキは感情を、心をなくしてしまった”と言うことを。
それから明日の計画を立てて何度もシュミレーションをした。
*タツキ*
昨日の夜、アルスマグナのメンバーからメールが来ていた。
それはどれも今日の放課後4時10分に部室に来てといったないようだった。
興味はないし、どうでもよかったけれど何となく行くことにした。
部室は真っ暗だった。
明かりなんてどうでもよかった。
僕が入り口付近で立ち尽くしていると明かりがパッと付いてぱっくんが僕を椅子に誘導した。
僕が椅子に座ると音楽が流れ出した。
*ウィト*
僕たちは今、大空に歌うよ。
少しでもいつものタツキ先輩が帰ってくるのなら。
たくさんの気持ちを込めてたくさんの大好きをこめて僕たちは歌って踊った。
大好きなsmile againを。
全て終わった。
僕らにできることは全てやった。
タツキ先輩はいつもの可愛らしい笑顔で僕らに拍手していた。
*タツキ*
嬉しかった。
ただ、それだけだった。
涙は止まらない。
ゼーゼーいっているみんなにありがとうといいながら僕は抱きついた。
その後ぷぷっぴのみんなを問いただしたのは言うまでもないだろう。
***
落ちがない・・・w
皆でてきたね…!あ、でも、アキラさんのがなかったwww
でも、うん、やっぱり凄いやww
さすがw