Nicotto Town


みっちょん恋愛の詩


雑踏の中で


雑踏の中を歩いても
行く人々が風景に見える
見ているのか 見えてないのか
分からない街の中
季節の風を受けながら


こんな匂いの中で
歩いていた二人
それもまた人には
風景に見えたのだろうか
もうそんなことはどうでもいい


どこまで思い出を追うのだろう
遠い彼方に飛ばしたいのに
二人つないだ手がうつろになって
やがて冷えていって
手袋なんかじゃ暖められない


木の葉の散る季節まで
後もう少し
色づくそれを見上げながら
二人歩いていた青葉の頃が浮かぶ
きらめいていた陽をあびながら


季節の分かれ目を待つように
二人が離れていった
何があったのかもわからないまま
一つになった影が浮かぶ
黒く重く 染みつくように


お互いにもう少しぬくもりがあったら
もう少し夢が一つだったら
今でも寄り添っていただろうか
今になったら突き刺すそれは
何も教えてはくれないけれど


会えなくなっても今でも
求めているこの手が
空しくて 悲しくて
恋しくて 淋しくて
辿る道には何もないのに


終わりにしたかった でも
二人過ごした日々がいじわるをする
もう生きられないと思った心も
それに引きずられながら
傷ついて行くのを見ている


もうさよならをしたいのに
まだ見つめているこの日に
二人は何ができたのか
問い詰めてみても
風景だけが流れていくだけ

アバター
2014/10/02 22:57
茶沢山さんへ
ステキな詩ですね。

見習います。。
アバター
2014/10/02 17:20
握り合った手が解け

互いに振る為の手になって



天に突き上げる為

固く握る為の手になった。

この手を与えてくれたのは

消え残る、そのぬくもり。



月別アーカイブ

2024

2023

2022

2021

2020

2019

2018

2017

2016

2015

2014

2013

2012

2011


Copyright © 2024 SMILE-LAB Co., Ltd. All Rights Reserved.