ばぁちゃんの寿司
- カテゴリ:人生
- 2014/10/11 00:23:37
私が小学生の頃、ばぁちゃんは女手ひとつで私を育ててくれていました。
色々な事情があって、本来の形を失っていた私の家族。
父も母も、私と暮らす事はありませんでした。
その頃、ばぁちゃんは浅草橋のとある施設の管理人をやっていました。
そこで働く人の賄い婦として、あるいは掃除をして給料を貰っていました。
そこでは完全に住み込みで、家賃は無料。
そして、食事も殆ど賄から食べていいと言う事だったので
私とばぁちゃんは家賃、水光熱代がかからなかった。
給料と、年に2度の賞与はもちろん発生していましたので、かなり裕福だったのです。
ばぁちゃんは三代続く江戸っ子。
宵越しの金は持たないのであります。
貰った給料は、殆ど使っちゃう訳です。
お仕事が終わると、近所のお寿司屋さんへ入りびたり。
お寿司屋さんと言っても、現在の回って来るヤツではございません。
ちゃんとした職人さんが握って、ヘイお待ちっ!と皿ではなく寿司下駄に乗せてくれるお店であります。
しかしながら、ばぁちゃんの通っていたお店はすごかったのです。
4年に一度開催される、全国寿司技術コンクールでほぼ毎回優勝をかっさらうのが、そのお店の店長。
後に、その店長は某フジテレビの「料理の鉄人」なる番組に出場。
あの、坂井シェフと勝負をするという大仕事をやってのけたのです。
当時、私は学校から帰ると、部屋にばぁちゃんの姿が見えなければ、そのお寿司屋に顔を出すという習慣でした。
「おお!猫!おばぁちゃん来てるぞ!」
と、店長。
カウンターに座るばぁちゃんの横に座ると
店:何か喰うか?
猫:いや、お寿司はなぁ・・・ハンバーグが食べたい。
店:ハンバーグかぁ・・・良し、わかった。
と言って店長、後ろに下がって何やら作っています。
出てきたのは、マグロを細かくして、ネギとしょうがで香りを付けたハンバーグ。
猫:うぁ~店長、コレ美味しい!
そしてメニュー化されたマグロハンバーグ。
猫:店長、今日はグラタンが食べたい!
まさか作るとは思わないじゃないですか、だってここはお寿司屋さんです。
しかし、店長はイカのげそを入れて生クリームであえて、それをホタテの皿に入れて焼き上げて出してくれました。
猫:美味しい~!店長、コレちゃんとしたグラタンだよ!
得意気な店長、そしてげそグラタンもメニュー化。
ばぁちゃんはその店長と大の仲良しで、土曜日などはお店が終わるまで居座っていました。
お店が終わると、店長と別のお店に飲みに歩いたり・・・
しかし、その店長も浅草橋のお店を離れる事になったのです。
錦糸町の大きなお店に移って行きました。
お店が遠くなっても、時折行き来しておりました。
私とひまわりさんの結婚披露も、その錦糸町の大きなお店を貸し切ってやって頂きました。
店長からは大きな鯛の尾頭付きを出してもらい、立派な披露にしてもらったのです。
その後、錦糸町のお店を閉める事になったと聞きました。
同じ街で、前よりも小さなお店でお寿司を握っていると言う話は聞いていましたが・・・
ウチのばぁちゃんも、今年で90歳。
また、店長の握る寿司を喰わせてやろうかと、ちょっと調べてみたのです。
ばぁちゃんと息子を連れて、スカイツリーが見える錦糸町の裏通りの小さなお店へ。
迎えてくれたのは、店長の奥様。
ばぁちゃんとハグをしてお店の奥へ行くと、お元気そうなあの笑顔が。
店:猫か!おばぁちゃん大事にしてるか!
あの頃よりも少しお痩せになった店長の横には、私がランドセルを背負って店に行ってた頃生まれた店長の二男さんが、店長と同じようにお寿司を握っておられました。
猫:ねぇ、店長、ハンバーグやグラタンでは無く、今日は店長の握る寿司を食べに来ましたよ。ばぁちゃんと息子に、握ってやってください。
寿司という料理は、職人が素手で握った真心を感じる料理なのです。
今日のググってみようのコーナー。
WWE ペイジ
この子を見ると、ついこう呟いてしまう。
「ダメよ~ダメダメ」
お返事遅くなって申し訳ありませんでした><;
ええ、かなりうまい寿司ですよ^^
普段食ってる回ってくるヤツとは比べようがありませぬ。
そこの店長が凄いのは、寿司ばかりではなく料理人としての才能も凄かった事。
某番組に出ても、普通に勝つ実力はあったと思います。
惜しむべくは、相手は道場さんとやって欲しかった><;
>何と素敵な方@@
あそこの女子選手は普通にモデルでやって行けるだろっていう女性ばかり。
日本のOZナントカって団体とは大違いですよ^^
お返事遅くなって申し訳ありませんでした><;
潔いというか、後先考えていないというか・・・
でもまぁ、生粋の江戸っ子なんでしょうねぇ。
見栄っ張りで気分屋で、強情で情け深い。
そんな感じです。
いったい幾つまで生きるつもりなのか・・・
でもまぁ、こうして思い出の寿司も食えたし、良かったと思います。
大正生まれのお婆様!
ウチのは大正13年ですから、もう少し上のお婆様かなぁ?
お返事遅くなって申し訳ありませんでした><;
あはは、ほっこりしてくれた?
美味しいものを食べると、どんなに落ち込んでいても笑顔になれますね!
人間の欲で最後の最後まで残っているのは、食欲だそうです。。。
お返事遅くなってゴメンよ><;
うん、いい思い出だよ。
今は店長も、こじんまりとしたお店で、気心の知れた客に心を込めて寿司を握ってた。
確かにお年は召されたが、寿司を握る姿や動きは
あの頃のままとても美しく、カッコ良かったかったなぁ・・・。
苦労なんぞはしてないがな^^
ま、人とは少し違った人生になっちまったくらいだね。
しかしねぇ、息子にも自分みたいな境遇を与えてしまったことが何よりも悔しい。
やはりね、父と母が揃ってないとねぇ、色々と思うところがあるんじゃないかと・・・。
ま、そこは本人はあっけらかんとしてるけどねぇ^^
あはりアレですな、うまいもんってのは心を豊かにしてくれる。
今回は本当に美味しかったし、ばぁちゃんも息子も満足してきれたみたいだよ♪
お返事遅くなってゴメンよ><;
そそ、あのばぁちゃんだ。
息子とは年の差80だ。
あの頃はね、私は寿司という料理にそれほど高級感を持ってなかったんだぁ。
普段からふつーに食ってたからね。
かえって洋食系の、ハンバーグやグラタンやスパゲッティミートソースが、少年招き猫にとってのご馳走だった。
寿司はラーメンを食いに行く感覚でたべてた気がする。
今となっては恐ろしい話だが^^
ま、ばぁちゃんに店長の寿司を食べさせてあげられたことが、一番の収穫だったね。
店長も喜んでくれたし!
「ダメよ~ダメダメ」
ついに流行語大賞を・・・
でも、ペイジは全く違う人物だから!
はじめまして。
そして、お返事遅くなって申し訳ありませんでした><;
40年も昔の話になりますのでね・・・
確かに郷愁漂いますねぇ^^
店長の顔を見たら、まるでタイムマシンでお店に来たような気持ちになりました♪
お返事遅くなって申し訳ありませんでした><;
私にとってもばぁちゃんにとっても、思い出深い方なんですよね。
今はその頃みたいに、我が家の景気はよくありませんので
そんなに頻繁にはお店にいけないけれど、たまには連れて行ってあげなきゃと思っています。
ただし、息子の舌が肥えてしまうのが恐ろしいですねぇ・・・。
すごい料理人さんが、真心こめて握ってくれたお寿司は、かなり美味しかったんでしょうね~^^
ググってみました!
何と素敵な方@@
同じ女性として、こんな風になれたら。。。世界も違って見えたんだろうな~(笑)
そして宵越しのお金を持たない婆ちゃん^~^潔い生き方です。、90歳!これからも元気よく潔く行きぬかれることを
祈ります。
大正生まれの私の婆ちゃんも^^そんな感じの人でしたから。
そして昔の古き良き職人さんの心意気が伝わってくるよ!
猫やんは小さい頃から苦労してたんだね・・・
でもさ、人のとの関わりは私よりもずーっと多いと思うし
良い人達に恵まれているよ!本当に^^
店長さんもお元気で、おばあちゃんもお元気で本当に良かった^^
猫やん おばあちゃん孝行、そして店長さんにも気持ちで孝行できたね^^
ばぁちゃんって、猫さんのブログによく出てくる・・・あの
イカの塩辛のラベルをはがさずに空き瓶にジャムを入れちゃったりする?
「ひまわりさん寂しそうだったよ・・・」って、ふと、言ってくれる?
おばあちゃんだけでなく、いろいろな人から愛情をたくさんもらって
大人になったんですね!
おばぁちゃんと、猫さんと、キアヌにお寿司を握ることができたお寿司屋さんも
どれほど嬉しかったでしょうね\(^o^)/
「ダメよー ダメダメ」 ただ今 注目中\(^o^)/
おばあさまも喜んでいた事でしょう。
90になられるおばあさまも元気で何よりです♪
このままずっと元気でいて欲しいね^^