大爆発
- カテゴリ:日記
- 2014/10/11 18:40:32
宇宙最大の爆発天体
ガンマ線バースト
村上敏夫
ブルーバックス
宇宙での特大の爆発現象、と言われた場合、誰もがすぐ思い浮かぶのは「超新星爆発(スーパーノヴァ)」
超新星爆発(スーパーノヴァ)を解説した本を読めば、少なくとも想像が追いつかないくらい、もの凄い現象だ、という事くらいは分かる。
が、その超新星爆発を超える現象が「ガンマ線バースト」と呼ばれる現象。
超新星爆発(スーパーノヴァ)の中でもブラックホールができるほどのものは、区別され、「極超新星爆発(ハイパーノヴァ)」と呼ばれる。
爆発の規模の違いで区別されるのだが、その違いは、文字通りの意味での「桁違い」
超新星爆発(スーパーノヴァ)の段階で、想像力がギブアップしているので、「とんでもなく凄い現象」としか認識できない。
ガンマ線バーストは、極超新星爆発(ハイパーノヴァ)でブラックホールができる時の「産声」だそうだ。
突然、現れ、あっという間に終わるのだが、瞬間的にとはいえ、その明るさは全宇宙の星の明るさを合わせたものより、明るくなるらしい。
これ以上ないくらい、迷惑な産声。
ガンマ線バースト自体は1967年頃には発見されていたが、原因が分かったのは約30年後。
その強力なエネルギーと、発生時間の短さが原因究明の最大のネックだった。
本書では、ガンマ線バーストの解説と、その原因が解き明かされる歴史を解説したもの。
専門的になる部分は、歯が立たなかった。
が、科学者がガンマ線バーストの原因を解き明かす歴史は、二転三転して面白い。
天文学者の多くが支持しなかった説が最終的に正しかったなど、なかなかドラマチック。
遠い世界でのことであるガンマ線バースト。
が、人間の体に使われている、鉄より重い元素、金属はガンマ線バーストと共に作られたかもしれないらしい。
だとすると、何も知らずにガンマ線バーストの恩恵だけ受けていた、という事になる。
さらに地球も極めて弱いガンマ線バーストを起こしているそうだ。
(「ガンマ線バースト」とは区別され、「ガンマ線フラッシュ」と呼ばれる。)
台風や前線の上空で、数ミリ秒のガンマ線フラッシュが発生するらしい。
その発生の仕組みは、今でも謎。
雷の放電とは、時間的に一致しないとか・・・。
ところで、本書の最後で紹介されていたが、ガンマ線バーストを使って、宇宙の「一番星」を研究するための人工衛星が計画されているらしい。
名前はガンダム(GUNDAM:Gamma-ray burst for Unravelling the Dark Ages Mission)
http://astro.s.kanazawa-u.ac.jp/~yonetoku/hiz-gundam/index.htm
やはり、アレのファンだったのだろうか。
宇宙論のかなり根源的な部分に関わる議論らしいので、簡単には結論は出ないでしょう。
略称も都合のいい部分だけ抜き出してるように見えるので、間違いなさそうですね。
そういえば、ガンダムSEEDに最終兵器として、ガンマ線レーザー砲が出てきてたのを思い出しました。
>ラムセス2世さん
多くの研究者に否定されても、主張し続ける「強さ」は、どこから来るのでしょうね。
自分なら、すぐ引っ込めてしまいそうです。
ひも理論も日本人が提唱して数十年無視されて、ここ10年くらいで一気に盛り返してきましたし。
こんなページが見つかりました。
http://astro.s.kanazawa-u.ac.jp/~yonetoku/hiz-gundam/index.htm
著者とは違いますが・・・
プロジェクト名はおそらく著者がつけたものと思われます。
(サイトマスター米徳氏(金沢大准教授)の大先輩が名付け親だそうです)
面白そうな本ですね^^
読みたいけど・・・他にも面白そうな本も見つかってしまった><
宇宙関係者には、けっこうアニメファンあり!
プリキュアもそう!
「低毒性高性能推薬を用いたパルススラスタ(Pulsed Chemical Rocket with Green High Performance Propellants)」の略らしいけど。。(汗)