【僕は嘘でできていました。】 小説*後編
- カテゴリ:自作小説
- 2014/10/12 16:52:32
火曜日、昼休み。
僕は理科準備室に訪れていた。
「先生っ!
しつれいしまーす!」
いつも通りの挨拶をして部屋に足を踏み入れる。
「待ってたよー。
心配だったんでしょ?
信じてもらえるか。」
当てられた。
先生の勘にはいつも負ける。
「はい・・・・。」
下を向きながら僕が頷くと先生はチッチッチーと指を突きたて横に振った。
「大丈夫大丈夫w
証拠ならここにあるからw」
先生はそういいながら自分のiphonをいじる。
そして僕にiphonの画面を見せた。
画面の中には白と群青色のワンピースを着た紛れもない僕が映っていた。
「これがあれば信じてもらえるでしょ?
っと、それより教室戻らないと昼休み終わっちゃうよ?w」
僕が時計を見ると後3分でチャイムがなるところだった。
「ありがとうございますっ!
また、部活でお願いします!」
それだけ言って僕は走って教室に戻った。
放課後。
僕はいつも通りコンちゃんとお話しながら部室と化した会議室に向かっていた。
「こんにちはーっ」
ドアを開けると先生以外のメンバーが話しながらストレッチをしていた。
僕もみんなに混じってストレッチを始める。
5分ほど経ったとき先生がスキップをしながら部室に入ってきた。
「やっほーw
あ、今日はタツキから大切な話があるらしいからちゃんと聞けよー?w」
先生、笑いながら言うと大切な話のように思えないんですが。という奏君からのツッコミにみんなの頬が緩んだ。
「じゃあ、僕からっ!
えっと、今まで黙ってて悪かったんだけど、僕さ
ホントは女の子なんだよね・・・・w」
僕が言うとみんなはぽかーんとしていた。
想像通りの反応だった。
「え、え、え、ちょっ、どういうこと?
もうちょい詳しく!」
一番早く整理が着いたらしいアキラっちょからの質問。
「えっとねー
榊原家の跡継ぎになるためにお父さんから出された課題?で男の子のふりしてたの!
これからもするつもりだけどー・・・w」
「だとするとタツキ先輩、名前は・・・?」
次に奏君からの質問。
「本当の名前は榊原”イツキ"
タツキって似てるしかっこいいかなーって思って使ってる偽名だよ!」
「タツキ先輩!!
証拠!!証拠は!!??」
ぱっくんからは証拠提示を求められた僕は先生をチラットみた。
すると先生はふっふっふーと奇妙な声を漏らしながらiphonを操作し、みんなに見せた。
3人は僕と写真をしばらく交互に見つめてほんとだー!などと納得していた。
「みんな、さ。
気持ち悪い、とか、変だろ、とか
頭可笑しいんじゃないとか思わない・・・?」
僕が4人に尋ねる。
「えー?
先生はタツキ大好きだけどな~」
いつも通りに僕を抱き締めながら言ってくる先生。
「タツキックはタツキックだろ?」
鼻の頭を掻きながら笑っているアキラっちょ。
「タツキ先輩はタツキ先輩ですよ。
俺らの知る先輩のままなんですから」
微笑みながら言ってくれる奏君。
「タツキ先輩~!!
先輩が女の子だろうとアルスの絆はなくなったりしませんよ!!」
僕の頭をなでてくれるパッくん。
僕の頬を涙が伝う。
僕は嘘でできている。
けれど、この涙は嘘じゃない。
今の嬉しいを精一杯表現しよう。
「ありがとう!
僕もみんなが大好きだよ!!」
僕にできる全力の笑顔で。
===============
えっと、後でオマケ投稿します!!
ウケ狙い的な?w
コメント下さい!
人の温度に餓えています←
相変わらず感動ものだねー泣
涙出るわー、マジで。
嘘つきまくってる自分にとっては、心が痛くなる小説だったwwまぁ、自分が悪いんだけどさw
ちょっと話がずれてしまったwすまん。w
まぁ、とりあえずこの辺で。良い小説だったze.