移ろう中で
- カテゴリ:小説/詩
- 2014/10/14 08:10:06
強い風が吹く度に
季節が一つ変わっていく
いつの間にか季節はもう
足元に忍び寄って
長く影を落とす
移ろうそのなかで
生き残った者は何だろう
心も崩れ去って
つなぎとめようとしても
手のひらから落ちていく
もう少ししたら
色づく季節が来て
その中を歩きながら
過ぎ去ったあの頃を思い出しても
太陽に照らされて見えはしない
まるで1ページをめくるように
そのかぐわしい日々は少しずつ
目に焼き付いては消えていく
追いかけても
もう戻らないあの日と共に
風に飛ばされたモミジの葉は
まだ季節を知らないかのように青く
悲しみの姿を見せて
木に戻ることを祈っていても
もうそこには戻れない
悲しみが轍となる頃に
顔をそむけても
見えるのはただ歩んできた道だけで
明日という日が来ても
うつろになった目が浮かぶだけ
離れてしまった心は
どこに飛ばされて行ったのだろう
つづれ織りの文様のように
姿を残すはずだったのに
ただ縦糸だけが残って
やがて木枯らしが吹くころには
寒い心を抱えて
ただ佇むことしか知らない影が
この身を包んだとしても
もう戻らないあの日に馳せる想いよ
ありがとうございます。
そうですね。いい思い出になる日がやがて来るでしょう。
また新しい季節はやってきますね。
もう一度踏み出す勇気さえあれば、希望も見えてくるのでしょうね。
良い思い出があるだけでも幸せなんだと思うことで、虚ろな心を慰めるしかないのかな。
心を満たしたければ、どんどん新しい思い出を作ることですよね(^^)