ドラマ【軍師官兵衛】
- カテゴリ:テレビ
- 2014/10/20 17:32:25
【感想】いよいよ始まりました。文禄の役。前回の感想でも書いたかと思いますが、この戦争をまともに取り上げた作品って類を見ないのですよね。大河ドラマでも幾度となく秀吉の時代が取り上げられてきましたが、朝鮮出兵についてはあまり詳しく描かれていません。まぁ、仕方ないと思います。文章などではいくらでも書けますが、ドラマや漫画ですと、その当時の史料が必要になってきますし、ドラマだとさらにセットまで必要になってきます。日本家屋なら時代村などを利用することもできますが、舞台が朝鮮となるとそうもいかないでしょう。また、韓国でロケをするとなると、お金もかかりそうですし、ましてや微妙な関係の国なのに、昔両国間で行われた戦争のシーンを撮影とかいうことになると、もっと面倒なことになりそう。そこまで苦労して撮影しなければならないほどのシーンでもないし…という意識もあるのかもしれません。今回はとりあえず文禄の役までのようで、歴代の大河ドラマの中でも、比較的本格的に朝鮮出兵が描かれていると思います。さすがにロケシーンはあまりありませんでしたが…。さて戦況ですが、実際はかなり複雑で、全容を理解するにはかなりの時間が必要ですw が、この戦で長政や加藤清正ら武断派と、三成ら文治派の反目は決定的なものになったのかなと思いました。とはいえ小西行長は文治派に分類され、今回三成とよくつるんでいた増田長盛は後に家康に接近するので、完全に二分されたというわけではなさそうですけどね。ドラマの中ですと、現地入りしていない秀吉の命令を忠実に遂行しようとする三成と、現地の戦況を鑑み臨機応変に作戦を変更しようとする官兵衛の間に、亀裂が入ったという感じでした。秀吉が日本を離れれば、磐石とは言えない秀吉の治世を脅かす者が出てくるかもしれない(家康なんてその最たる存在ですよね)ことから、秀吉が日本に留まったのが悪かったかなぁと思います。やはり現場に行かなければわからない空気はあるでしょう。しかもその間に入ったのが、筋を通すことに命をかける三成では、上と下の心が乖離してしまっても仕方がない。あと、やっぱり秀吉ボケてるんじゃないかと思いますねw 若い頃の秀吉なら、戦況をよく見てもっと的確な判断をしているでしょう。今回官兵衛が三成の讒言で蟄居することになりましたが、死罪をも覚悟したようですね。しかしまだまだ歴史は官兵衛を死なせてくれません。このことで黒田家と三成の敵対化は決定的となり、後に三成が滅ぼされることになると思えば、官兵衛はやはり敵に回したくない人物ということになりますね。