Nicotto Town



黄色い天使と赤い人間。

アルスです。
赤と黄です。
黄が天使です。



第一話  生きる気のない人間。

 「ねぇ、どうして君はここにきたの?」

 「車に跳ねられたから、じゃねーの?」

 「そっかぁ~
そんな君に3つの選択肢をあげるね。
1つ目、生まれ変わる
2つ目、てんごくに行く
3つ目、今の年から人生をやり直す
 どれがいいかなー?」

 「3つ目以外ならどっちでも。」

 「ふぅーん。
じゃあさ・・・・


*アキラ*
じつにすごいものを見た。
 背中から羽が生えていて金髪で女の子と見間違えてしまいそうなほど可愛らしい姿をした少年・・・・まさに天使だった。

 俺は天使と喋ったのかと思っていると部屋の外から何かが落ちたような鈍い音がした。
 俺は音を聞くとすぐさま部屋を飛び出した
部屋を出てすぐの階段の下で血を流して倒れている祖父の姿を見つけた。
「じいちゃん!」
こんなちっぽけな島に救急車や大きい病院があるわけもなく祖父はそのまま帰らぬ人となってしまった。

祖父の死後、行くあてをなくした俺は東京で仕事をしている両親のもとでお世話になることになった。
普通の高校に入って普通に暮らせると思ってた。
だけど、現実はそう甘くなかった。
俺が高校1年の2学期から編入したのは明治から続くクロノス学園という全寮制の学校だった。
祖父の死を受け入れることのできなかった俺は毎日、学園のありとあらゆる不良と喧嘩をした。
その度に、泉とかいう風紀委員に呼び出しを受けた。

2年になって泉と同じクラスになり、理事長の息子の化学教師が担任になった。

「アキラせんぱーい!!!」
叫びながら走ってきたのは1年の朴ウィトだった。
「パク、どうした?」
俺が聞くとパクはぱぁぁっと笑顔になった。
「アキラ先輩!
 ダンス部!
 作りましょう!」
は?
話がぶっ飛びすぎて全然掴めないんだけど?
「ちょっとーっ!
 ぱっくん走るの早すぎだよぉ~!」
パクのだいぶ後ろを走ってきたのは金髪で大きなうさぎのぬいぐるみを抱き抱えた・・・・
ってあれ・・・?
俺、この人見たことある気がする。
「あ!
 ひ・・・は、初めまして・・・っ
 君が神生アキラ君・・・?」
相手が初めましてといったということは初めてなんだろう。
気にしないことにした。
「そうだけど。
 あんたは誰?」
「え、えっと・・・。
 さ、3年C組の榊原タツキです・・!」
え、この人先輩だったのか。
意外すぎる。
こんなに可愛らしい男子を見たのは初めてだった。
「たつき先輩ね。
 ・・・で、何でダンス部?」

話を聞くとタツキ先輩とパクは前から知り合いで今日もテラスで話していたらしい。
そこでダンス部作りたいねという話になり『思い立ったらすぐ行動』ということで俺のところに来たらしい。

「さっきから言おうと思ってたんだけどね、 
 アキラくんさ、先輩要らないよ?」
え、それは・・・・。
「呼び捨ては失礼だからー・・・タツキっくで」
笑いながら言うとタツキっくはむぅぅ~という効果音がつきそうな表情をした。
「それへんだよぉ~」
えー・・・。
しっくりきてるのになー。
とぼそっと呟くとタツキっくは少し頭をひねってキラキラとした笑顔を浮かべた。
「じゃあさ、あきらっちょって呼ぶ!」
仕返しにと言いながらも、楽しそうなタツキック。
「お、おう。
 っていうかダンス部どうするんだ?
 人数あと二人足りないだろ?」
あ、ほんとだーといっているふたりはほっといて俺は辺りを見回した。
踊れそうなやつ・・・・。
「いた。」
ちょうど俺の前を通りかかった泉を引き止めるとなんですか?と聞かれた。

事情を話すと泉ははぁ・・・・と大きなため息をついた。
「・・・でなんで俺なんですか?」
泉は俺の顔をまじまじと見つめて聞いてきた。
「え、泉が踊ってるの見たいっていうのと、
 俺がやるからやれってこと」
にやぁっと笑ってみせる。
「そうですか。
 別にやってもいいですよ。
 でも、顧問がいないんじゃないですか?」
言われてみれば・・・だな。
「あと一人足りないわ」
すると泉は少し考えてから顔を上げた。
「いました。」
え、誰?と俺たちが問うと泉は化学準備室を指さした。
「九瓏先生です。
 踊れるし、振り付けも出来るみたいですよ。」
へぇ~・・。
勉強になった。
勉強じゃないけど。
「あ、それなら僕、今日先生と約束があるから言ってみるね!
 時間が・・・!
 じゃあ、放課後にいつものところね!
 ぱっくんよろしく!」
タツキっくはそう言うとパタパタと走って3年生のフロアに戻っていった。
「あ、僕も戻らないと!
 放課後迎えに来るんで待っててくださいね!?」
疑問形で聞いたくせに俺と泉の返事も聞かずにパクは階段を猛スピード登っていった。

放課後が楽しみだ。
俺はニヤケそうになる口元を押さえるのに必死だった。


========================
アキラくんのターンは一旦ここまで!
次はタツキくんの視点!
先生も次にやっと出てきます!
いつ投稿出来るかわかりませんが、出来次第投稿します!

ここまで読んでいただきありがとうございました。

#日記広場:自作小説

アバター
2014/11/07 18:29
ヤバい!
すごい、いいじゃん!

続きが楽しみすぎる…><!
投稿ファイト
待ってる!w



Copyright © 2025 SMILE-LAB Co., Ltd. All Rights Reserved.