休みにピクシブにあげたもの詰め 2
- カテゴリ:自作小説
- 2014/11/11 20:13:06
下にもあります!w
【僕は嘘で出来ていました。】*最終章
その後、タツキもといイツキはさらっと女子生徒になっていた。
もともと可愛い容姿にクロノス学園の女子制服は良く似合っていた。
髪の毛も今ではケントと同じくらいの長さにまで伸ばし、二つに結んでいる。
彼・・・・ん?
彼女・・・?
まぁ、どっちでもいい。
タツキは今まで通りアルスマグナとして活動している。
メンバーは今まで通りタツキとして関わり、タツキもまたタツキとしてメンバーに関わる。
ケントはタツキにセクハラ紛いのことをし、タツキが奏に助けを求め、ウィトとアキラもそこに混じってみんなで騒ぐ。
いつも通りの光景。
タツキはそこにとても大きな幸せを感じていた。
そしてまた、メンバーもそこに大きな幸せを感じていた。
彼らにとっては性別などどうでもいいことなのだろう。
彼らの絆はそれほどまでに強いものであった。
「あ!
そういえば先輩女の子なんですよね?」
部室にはメンバー全員の姿があった。
現在は部活の休憩中。
「そうだよぉ?
ん?
どうしたの?
急に」
いつも通りサラッと答えるタツキ。
「いやー、ぴんこすてぃっくといいビバハピといい茅蜩といい先輩ボディタッチで回されてるよなーって思って」
けらけらと笑いながら理由を述べるパクに全員がはっとした。
「俺は、タツキをスタイリッシュお姫様抱っこ+人間換気扇(ニコ動画引用)できたんだ。
満足だよ?」
満面の笑みを浮かべていうケントにみんなは少々・・・いや、随分引いた。
「あー・・・まぁ、いっつもセクハラされてっからいいんじゃね?」
アキラの発言を聞いた奏はアキラの額にチョップを打ち込んだ。
「いってぇな・・・。」
「ダンスはいいとして、セクハラはダメですよ。
タツキ先輩が警察に訴えでもしたら先生、即・・・ですよ。」
奏の言わなかった言葉をタツキ以外の全員が想像した。
先生が犯罪者だと・・・・。
つまりはそんなところだろう。
「これからは気をつけようと思いまーす。」
ケントの言葉にその他タツキ以外の視線が重なった。
思ったことは一緒だったのだろう。
この人、絶対やめない。
タツキが4人の会話についていけずハテナマークを連発させていた。
そんなタツキをケントが手を取ってグルグル回っていたことに突っ込む気力など誰にも残っていなかった。
この部活がこれで成立しているのが不思議で仕方ない。
もしかしたら、これだから上手い具合に成り立っているのか。
パクがふざけ、ケントが適当な返事をし、アキラがつっこんでいき、奏が見事なまでにそれを切り落とし、タツキが話についていけずあわあわする。
これも、アルスマグナの特徴なのだろうか。
END
折れたら負け (アルス 初青×赤)
「アキラは馬鹿なんですか?」
アキラと奏以外誰も居ない放課後の教室。
勉強を教えてもらっているアキラは頭を抱え込んでいた。
その矢先に、奏の静かな問いがアキラにかけられた。
「あぁ!
泉、バカって言ったな!?」
馬鹿
たったこの二文字にアキラは食いつく。
「はい。
言いましたよ?
何か問題でも?」
涼しい顔で話す奏と少しキレ口調で話すアキラ。
「バカって言った方がバカなんだよーっだ!
だから、泉ぶっぶーだな」
ハハハと言わんばかりに奏のことを笑うアキラに対し、奏は冷静だった。
・・・・というのは見た感じだけであり、実は内心、相当イラついていた。
「事実を言ったまでです。
この程度の問題が解けないアキラは相当な馬鹿です。」
その言葉が奏から出てくるのは目に見えていた。
奏は頭も良くて何でもできる秀才。
それに比べてアキラは運動や絵はできるものの、勉強だけはどうしてもダメだった。
「じゃ、じゃあ!
泉、この問題解いてみろよっ!!」
逃げ道がなくなってきたアキラはどうにか逃げようと奏に問題を解かせようと必死だった。
「別にやってもいいですよ?
・・・でも、俺がやったら、アキラの勉強にならないじゃないですか。」
さすが泉さん。
アキラのことを考えているように思える。
「ははっ
泉、この程度のとか言っときながら解けないのかよ」
嘲笑するかのような勢いのアキラを見て奏はシャーペンを握ってワークを奪い上げる。
10秒ほど待つと奏はワークとシャーペンを机の上に置いた。
「できました。」
「あ、あってるかわかんねぇじゃん!」
赤ペンを握って答えとワークを交互に見るアキラ。
赤ペンはアキラの望みとは違って丸の形を描いた。
「くそっ・・・」
「当たり前ですよ。
続き、やりますよ。
早くしないと日が落ちちゃいますよ。」
上手い具合に言いくるめられてしまうアキラは再び奏の正面の椅子に座ってワークとにらめっこを始めた。
二人とも思うことは同じ。
"こいつには負けたくない"
END