寂しいと言えなくて
- カテゴリ:自作小説
- 2014/11/11 22:54:15
___僕は人の温かい温度を知りました。
そして、人の冷たい温度も知りました。
僕は今年の春にクロノス学園を卒業して大学生になった。
いつも先生やみんなとわいわいやった公園の前を通りかかったとき、不意に寂しさを感じた。
久しぶりに先生に電話しようと思い1ヶ月ぶりくらいに携帯を取り出した。
不在着信15件、メール30件。
どれもアルスマグナのメンバーからだった。
酷いことしちゃったな・・・と心の中で謝る。
何度かのコール音を経て先生に繋がった。
「先生こんばんはー!
タツキです!」
僕がいつもより明るい声で言うと先生は嬉しそうな声を出した。
「タツキか!
何回電話してもメールしても何の返事もないからみんな心配してたんだぞ?」
懐かしい声・・・。
僕が卒業してからの半年以上、1度もアルスマグナのメンバーとは会っていない。
会ってしまうとまた、人の温度が恋しくなってしまうから。
「タツキ、大丈夫か?
俺でよければ何でも聞くぞ?」
そう先生に言われると僕は毎回何も返せなくなって、電話を切ってしまう。
でも、今日はそんな余裕など僕にはなかった。
「先生・・・・。
寂しいよ・・・・。
大学に友達はいないし、コンちゃんは部屋から出てきてくれないし・・・・。
僕、ぼく・・・・どうしたらいいの・・・・?
もう・・・独りぼっちは嫌だよぉ・・・・」
*ケント*
タツキには笑っていて欲しかった。
だけどタツキの声は微かに震えていた。
その声を聞いた俺はいてもたってもいなくなり、走り出した。
「寂しくなったらいつでもクロノス学園に遊びに来ればいい
先生も泉もアキラも朴も大歓迎だからさ。」
俺がそう声をかけると、タツキの鼻をすする音が聞こえた。
「でも、みんなに会っちゃうと人の温度を思い出しちゃう・・・
寂しくて、大学にいけなくなっちゃいそうで・・・」
*タツキ*
人の温かみを感じていたかった。
人の温かみを感じられない今の僕は寂しさを感じて、
でも、温かみに縋ってしまうと僕は日常に戻れなくなってしまう。
先生助けて・・・・。
そう思ったとき、後ろから不意に誰かに抱きつかれた。
「泣きたいときには泣く。
苦しいときには苦しいって、寂しいときには寂しいって、
助けて欲しいときには助けてって言う。
先生はいつまでもタツキの先生だから。」
優しくて暖かい声だった。
僕の求めていた優しい言葉。
「先生・・・・助けて・・・・。」
涙が溢れて止まらなかった。
先生は頭をなでて僕が落ち着くまでずっとそばにいてくれた。
この時期にはめずらしく、すこし暖かい風が僕と先生を包み込んだ。
~その後~
「先生!
今日のこと秘密にしてくれてますよねっ?」
僕はクロノス学園に遊びに来ていた。
「あぁ。
あいつらどんな顔するんだろうな」
先生と二人でイタズラの仕込み中!w
「じゃあ、行くか。」
「はいっ」
懐かしい会議室の扉を僕は開け放った。
「みんな!
久しぶり!!」
__僕は人の温度を知りました。
そして、人の優しさも知りました。
*
駄文うぇーい!!!
下にはポッキーの話がありますよww
ふんわりして優しい小説!いいね!