ドラマ【相棒season13】
- カテゴリ:テレビ
- 2014/12/11 17:29:03
【感想】こんな変則回もなかなかいいですね。下町で起きるいろいろな揉め事が重なり合って、1つの事件が浮かび上がる。ちょっと前にやっていた「三匹のおっさん」みたいな雰囲気でした。主人公の右京と亨はあまり出てこず、ゲストの矢崎演じる質屋店主と斉木演じるその幼馴染の2人が主役のようなものでしたが、この2人がまた、味があってよかったですよね。犬猿の仲とはいえ、幼馴染でお互いのことを知り尽くしていて、日ごろは普通の大人だけど、顔を突き合わせると子供に戻ってしまう、みたいな。また、別に親戚でも友達でもないけれど、町でよく顔を合わせるからと、質草にもならない小物で金を貸してみたり、店先で雨宿りしているからと傘を貸したり、そういう下町の情緒みたいなのを感じさせる雰囲気もなかなかよかったです。
残念だったのは、こういう雰囲気の中で殺人が起きてしまったこと。何とか平君を死なせずにすまなかったのかなと思いますが、死なないとなると、プロット上ややこしいことになってしまうのかなとも思いますね。右京たちが久米に目をつけたのは、事件現場の近くで怪しい行動をしていたからこそ。しかし、もし平君が死んでいなかったら、久米は間違いなく救急車を呼んでいたでしょうし、SDカードのことなどどうでもよくなっていたでしょう。
ただちょっとだけ不思議に思ったのは、いつも目をかけていた平君が死んだというのに、久米があまりショックを受けてなかったことです。まぁ、なじみの客というだけで、その上泥棒までされたのだから、悲しむ義理なんてないのですが、あれだけ人情に篤い人物なら、もうちょっと同情しそうな気がするんですよね。それなのに動画のことばかり気にかけていたのが少し不自然だったかなと思います。まぁ、どうでもいいような細かいことですけどねw
あと、ちょっと前に話題になった、女か男かよくわからない犯人による昏睡強盗連続事件がありましたが、あれにちょっとヒントを得た感じでしたね。本物の事件は、体は女性だけど意識は男性という性同一性障害を持つ人物が、嫌がっていたはずの女性を使って犯行に及ぶという、あまり類を見ない事件で、こういう時に思い浮かぶのがやはり、事実は小説より奇なりという言葉ですなぁ。