ビジネス環境世界ランキング
- カテゴリ:日記
- 2014/12/28 16:35:12
今日の新聞のコラムに、日本のビジネス環境世界ランクが29位で、韓国が3位、先進国の中でも19位と低いとして、さらなる改革が必要だと記されていた。ビジネス環境が世界3位の韓国は、社会保障レベルが日本より低く、経済活動は既往技術を基にした低価格戦略で、一部大企業がそこそこの業績を上げているものの、中国など低賃金諸国の追い上げの中、全体的に経済は低迷している。
ビジネス環境ランキングのパラメーターになる指標とは、開業率、廃業率の高さ、起業・開業や不動産登記に必要な手続きの多さ、日数の多さ、納税手続きの煩雑さ、労働の流動性(首切りのし易さ)、などで、これらの指標は経済が好調になる条件とはかなり違うものだ。要はその国で会社を簡単に立ち上げ、簡単に撤収できる環境ということでしかない。
29位の日本は、21世紀のエネルギー供給の中心となる水素エネルギー技術で世界をリードしている。大容量磁場を活用する核融合、サイクロトロンなどの先端技術の面で基幹技術は日本が抑え、リードしている。時間を掛け長期的な視点に立った技術開発と、その製品化、製造ラインの構築、改善、新素材の開発などで、日本のビジネス環境はこれらを継続推進する力を持った「場」となっている。
短期的成果を求める資本の論理から評価されなくとも、長期的繁栄を求める国民国家という観点からは評価される。日本の企業は欧米企業に比べ、利益率が低いと批判されるが、日本の主要企業は、安倍首相の賃上げ要請に前向きになるほどに、国全体を考えて企業経営をしている。一部の企業は別として、主要な企業は日本と世界を俯瞰して、日本の福祉が増進する方向で、世界戦略を立てている。だから、利益率が低くとも長命、かつ国際競争力を維持し続ける企業が、比較的に多く存在しているのだ。日本経済新聞のコラム「私の履歴書」で、こうした会社の経営者の努力の軌跡が綴られている。今後も、彼らに続く人々が、続々と現れてくると期待している。