ある任務を境に団員が次々と姿を消していった。

ヒビヤ

コノハ　

エネ

シンタロー

キサラギ




マリー




最後には俺たちにとって幼馴染で、とても大切な家族だった"カノ”すらもが姿を消した。

各団員が最後に訪れたであろう場所には花が落ちていた。



ヒビヤの時はチューリップ。

コノハの時は彼岸花。

エネの時は勿忘草。

シンタローの時は蓮。

キサラギの時はラナンキュラス。

マリーの時はハナミズキ。

そして、カノの時はシオンの花が落ちていた。

シオンの花びらが風に吹かれてひらひらと宙を飛び回った。

俺とセトはふたりぼっちになってしまったのだ。
最初のほうこそ寂しさで探す気力もないくらい死にそうだったのだが、1年たった今はようやく落ち着いてきた。
だけど、セトがバイトでアジトにひとりのときふと思い出すんだ。


俺がごはんの支度をしているときにからかってきたカノ。

机の目の前ですっ転ぶマリー。

紅茶でベトベトにされるシンタロー。

シンタローをからかうエネ。

おしるコーラを一気飲みするキサラギ。

ねぎまを大量に買い込んでくるコノハ。

呆れ顔のヒビヤ。

ご飯の時、毎回美味しいよと欺かずに言ってくれるカノ。


けれど、現実はそんなんじゃなくって。

テレビをつけてもキサラギは居ない。

ご飯を作っててもカノはからかいにこない。

目の前ですっ転ぶマリーは居ない。

紅茶でベトベトになった人もいない。

その姿を見てからかう声もない。

ねぎまもアジトからは暫く姿を消した。

呆れた顔でねぎまを見る目もない。


そして、毎回美味しいよと言ってくれる声が変わった。


お互いの都合が合うと団員との思い出の場所を探しに行く。
テロを倒したデパート。
ジェットコースターに乗ってはしゃいだ遊園地。
ヒビヤとコノハに出会った路地。


マリーの家に、キサラギと出会った路地。


カノが不安になった時に行っていたという真っ暗な廃ビル。

いろんな場所を二人で訪れた。
でも、どこにも俺たちの探してる姿は見つからなかった。

「なぁ、セト・・・
　俺、怖いんだ・・・・
　次居なくなるのがセトかもしれないって思うと怖いんだ・・・・
　みんなに二度と会えなくなるって思うと寂しんだ・・・・」
ある日、ふたりぼっちのアジトで俺がこぼした小さな弱音。
その声を聞いたらしいセトは後ろから俺を抱きしめてくれた。
「俺はキドをおいていなくなったりしないっすよ。
　正直言うと、俺だって怖いし寂しいっす。
　でも、まだ、キドが居る。
　そう思うとまた頑張ろうって思えるんす！」
ニカッと笑って言ってくれるセトに心が温かくなった。








数日後、俺ら二人も居なくなった。


カノの好きだった真っ暗な廃ビルにはハイビスカスの花と桔梗の花が一輪ずつ落ちていた。

HAPPY　or BAD　end?


結局バッドエンドです。
なんか申し訳ない。
きっとみんなは同じ場所で暮らしています。

言い訳させてください。
セトキド書こうとしたんです。
難しかったんです。
結局悲しいことしちゃいました。

ごめんなさい。


花言葉の説明。


キドはハイビスカス。
花言葉：あなたを信じます。
　　　　新しい恋。
　　　　微妙な美しさ。

カノに恋していたキドはセトの優しさに心を奪われ新しい恋をします。

セトは桔梗。
花言葉：優しい愛情。
　　　　誠実、従順、清楚、気品。

一方、セトは優しい愛情をキドに注ぎます。

カノはシオン。
花言葉：あなたを忘れない。
　　　　追想、追憶。
　　　　遠い人を思う。

セトとキドを忘れないという意識、そしてみんなの幸せを思っています。

マリーはハナミズキ。
花言葉：あなたへの返礼。
　　　　私の思いを受け止めて。

みんなへの感謝の気持ち、それからバイバイしたくないという思いを受け止めてと願います。

モモはラナンキュラス。
花言葉：晴れやかな魅力。
　　　　名誉、名声。
　　　　あなたは魅力的、美しい人格。

アイドルとしてのモモちゃんです。

エネは勿忘草。
花言葉：私を忘れないで。
　　　　真実の恋、真実の愛。
　　　　
遥に対するエネちゃんの気持ちです。

シンタローは蓮。
花言葉：遠ざかった恋。
　　　　雄弁、神聖。

アヤノちゃんとの恋模様です。

ヒビヤはチューリップ。
花言葉：永遠の愛。
　　　　愛の告白。
　　　　思いやり、真面目な愛。

ヒヨリちゃんに対する気持ちそのものです。

コノハは彼岸花。
花言葉：悲しい思い出。　　　
　　　　情熱。
　　　　恐怖。

そのままです。


解説終わります！

勝手に始まって勝手に終わってごめんなさいｍｍ

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