Nicotto Town


みっちょん恋愛の詩


夜間飛行


粉雪が舞いそうなこんな夜には
あなたのことを思い出す
暑い日も こんな寒い日も
ずっと二人でどこまでも
寄り添い歩くはずだったのに


空を見上げながらあなたと
夜間飛行を夢見ていた
眼下に見下ろす夜景を二人
どこまでもどこまでも
続いて行くと思ったのに


いつかしら日付が変わって
いつの間にか見える風景が
夜ではなく明るい空になっても
そっと眠るあなたを見ていて
起こすこともなく幸せを感じていたのに


どこで道を間違えたんだろう
後戻りできるなら
その日に戻ってやり直したい
でもできない
もう過ぎてしまった日など巻き戻せない


こんなはずじゃなかったのにと
思うのは私一人かもしれないけど
あなたもきっと思うことだろう
ここに私が一人いることを
でも寄り添う誰かがいる


たとえあなたがいないとしても
憧れだけはずっと持っていて
それが私を苦しめて
悲しい涙が打ち消して
思い出にしかならないことを知らしめる


どこに行こうというのだろう
夜間飛行をする飛行機の中で
何を思うというのだろう
小さな光を灯す暗闇の中で
まるで何かから逃げるように


チケットを握りしめて
乗るはずだった便を見送る
怖かった 一人で見るのは
あなたがいない座席で
隣にいるのは見知らぬ人で


もう忘れなきゃいけない
もうここには来ちゃいけない
どこかからそんな声が聞こえる
夜が白々と明けようとしている
夜間飛行をはらい抜けるように




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