交差点
- カテゴリ:小説/詩
- 2015/01/21 08:10:26
今日も待ち合わせの交差点
あなたの来るのをじっと待つ
でも待ち合わせなんかじゃない
そこには知らない人々が
足早に通り過ぎて行く
一人たたずむ私を無視するように
時計の針はまわっていく
砂時計の砂が落ちるように
私の心もさらさらと落ちる
小さな穴に押し込まれるように
信号が点滅する頃
走って来るあなたが見える
「ごめん、まった?」と言うあなたの顔が
赤い頬をしていて
私に映って見えた
もう会えない
そんな小さな事が悲しくて
だって好きだった
もしかしたら愛していた
だから小さなことなんかじゃない
あなたが来ない
あなたが来ない
いくらくじを引いてみても
真っ白な紙ばかり
もう忘れてしまったんだろう
一人でいるのが辛すぎた
そんな時に出会ったあなただった
でもまた一人ぼっち
一体何が悪かったのか
運命ってこういうものなの
まだ
交差点は渡れない
じっとあなたを待つ私を
やがて夜闇が包んでも
心までは消していかない
訪問ありがとう。お返しのステプでございます。