花めぐり
- カテゴリ:小説/詩
- 2015/01/26 16:27:13
黄色い小さな花
冬の庭園に咲く花
「これは何と言う花ですか?」
「ミツマタと言う木ですよ」
きれいだねって笑ったよね
あの日の思い出のように
残るはずだった 私達も
でもそうならなかったわね
なぜなのかは
誰も知らない
あの日を辿って歩く
冬の鎌倉の町
春が来ればまた
あのお寺にミモザが咲く
もう見ることもないだろうあの花が
紫陽花に始まって
ミツマタの花が終わる頃
閉じていった二人の恋
賑わいはいつも変わらず
行く人の中にあなたはもういない
花巡りに歩いた道も
陽だまりを抱いた日も
二人だから暖かだった
今は一人で歩くどこの道も
木枯らしに吹かれるばかり
咲かない花はない
そう信じたかったけれど
もう散ったままの私達
また息を吹き返すことはない
それに向きえなかった私
もうさようならを言おう
桜を見ることはなかったけれど
短かった恋に
花は咲かなかったけれど
もう涙の花は咲かせたくない
文面に「鎌倉」とありましたが・・・いい所ですよね?
昔・・・何年前かな~バス旅行で行きました。