涙の中、花咲く光。【セトカノ風味)
- カテゴリ:自作小説
- 2015/01/27 22:34:58
気になる方は探してみてください。
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「ごめん」
セトに担がれ嫌々アジトに帰ってみるといきなりこの一言。
だから、かえりたくなかった。
だから、帰れなかった。
僕は泣いている人を見るのが苦手で大嫌いだ。
何も言えなくなってしまうし、目も合わせられなくなる。
だから、かえりたくなかった。
だから、帰れなかった。
僕は泣いている人を見るのが苦手で大嫌いだ。
何も言えなくなってしまうし、目も合わせられなくなる。
「え、あぁ・・・・・全然、いいよ」
キドの目を見て言えるはずがなかった。
僕はどうしようもないくらい、救いようのないくらい、嘘をついてきたんだ。
たった一回のこと・・・で・・・・。
僕はどうしようもないくらい、救いようのないくらい、嘘をついてきたんだ。
たった一回のこと・・・で・・・・。
ふと足から力が抜けた。
僕の体は床に倒れ込む寸前にセトに支えられてなんとか持ちこたえる。
なぜだろうか。
頭がふわふわする。
「カノ大丈夫っすか?」
セトが僕の顔を覗き込みながら聞いてくる。
「あぁ。
大丈夫だよ。
なーんの問題もないよ」
大丈夫だよ。
なーんの問題もないよ」
そういって欺きながら立ち上がる。
「じゃあ、僕は部屋にもどるねー。」
立ち去ろうとする僕にセトはまた、部屋に行くっすから。と言った。
ドアを閉める直前には共有スペースからキドのすすり泣く声が聞こえた気がした。
・・・が、何も聞こえなかったふりをした。
ドアを閉める直前には共有スペースからキドのすすり泣く声が聞こえた気がした。
・・・が、何も聞こえなかったふりをした。
僕の頬を何かが濡らした。
それは間違いもしない僕の涙だった。
それは間違いもしない僕の涙だった。
「ちょっと出かけてくる。」
欺いてからそう言うとセトは泣きそうな顔で僕を見た。
「大丈夫、ちゃんと帰ってくるから、ね?」
そう笑ってみせるとセトは安心したかのようにへにゃりとした笑みを浮かべた。
欺いてからそう言うとセトは泣きそうな顔で僕を見た。
「大丈夫、ちゃんと帰ってくるから、ね?」
そう笑ってみせるとセトは安心したかのようにへにゃりとした笑みを浮かべた。
ここのこの場所に来てから何時間が立ったのだろうか。
来た時は真っ暗だった空は明るくなり始めていた。
僕の心とは裏腹に。
来た時は真っ暗だった空は明るくなり始めていた。
僕の心とは裏腹に。
「もう少し、もう少しだけ・・・」
そんな言葉は朝の冷たい風にかき消された。
結局、アジトに戻ったのは昼過ぎだった。
帰るなりキドとセトは泣きながら僕に抱きついてきた。
(ちなみにだけど、マリーはキサラギちゃんとお泊まり会らしい。)
帰るなりキドとセトは泣きながら僕に抱きついてきた。
(ちなみにだけど、マリーはキサラギちゃんとお泊まり会らしい。)
「遅いぞ、バカノ。」
鼻にかかった声で言うキドにごめんねと返す。
「あとちょっとでまた探しに行くところだったっすよ~っ!」
うじうじと昔を思い出させるような言い方をしたセトにありがとうと返す。
鼻にかかった声で言うキドにごめんねと返す。
「あとちょっとでまた探しに行くところだったっすよ~っ!」
うじうじと昔を思い出させるような言い方をしたセトにありがとうと返す。
だけど、その日から僕は夜になるとアジトを出ていつもの場所・・
海沿いにある堤防にやってくる。
この時間は人も少なくて落ち着く。
そしてアジトに帰るのは翌日の昼。
ひどい時は一度も帰らない日もあった。
その声は僕を安心させた。
「ありがとう、セト。
海沿いにある堤防にやってくる。
この時間は人も少なくて落ち着く。
そしてアジトに帰るのは翌日の昼。
ひどい時は一度も帰らない日もあった。
毎日、夜が更けていくところをみると涙が流れた。
なんの味もしなかった。
昔、悲しかったり辛かったりするときの涙はしょっぱくて
嬉しかったりするときの涙は苦いと聞いたことがある。
なんの味もしなかった。
昔、悲しかったり辛かったりするときの涙はしょっぱくて
嬉しかったりするときの涙は苦いと聞いたことがある。
じゃあ、この涙はなんなのだろうか。
よくわからない。
止まってもくれない。
ふと、昔の記憶がフラッシュバックした。
よくわからない。
止まってもくれない。
ふと、昔の記憶がフラッシュバックした。
お母さんに怒られたこと。
お母さんとたくさん笑ったこと。
お母さんが強盗に殺されたこと。
能力を手に入れたこと。
姉ちゃんが死んだこと。
お母さんとたくさん笑ったこと。
お母さんが強盗に殺されたこと。
能力を手に入れたこと。
姉ちゃんが死んだこと。
たくさん、たくさん辛いこともあった。
代わりに楽しいこともたくさんあった。
代わりに楽しいこともたくさんあった。
部屋の窓からアジトに帰るとセトがいた。
「カノ、遅いっすよ!」
なんだかピリピリしているセトに首をかしげながらどうしたの?と問いかけようと口を開く。
「座るっす。」
何も言うことはできずセトの指示に従う。
「バカノ。
一人でなんでも抱え込んじゃダメっすよ。
聞くことしかできないけど、カノが欺かなくてすむようになるまでそばにいるっすから。
言いたくないなら無理には聞かない。
だけど、俺はいつでもカノの味方っすよ。」
セトの優しい声色に涙腺が刺激されたのだろうか。
また涙がこぼれ落ちた。
僕、泣いてばかりだな・・・・。
情けない。
でも、今日は
「カノ、遅いっすよ!」
なんだかピリピリしているセトに首をかしげながらどうしたの?と問いかけようと口を開く。
「座るっす。」
何も言うことはできずセトの指示に従う。
「バカノ。
一人でなんでも抱え込んじゃダメっすよ。
聞くことしかできないけど、カノが欺かなくてすむようになるまでそばにいるっすから。
言いたくないなら無理には聞かない。
だけど、俺はいつでもカノの味方っすよ。」
セトの優しい声色に涙腺が刺激されたのだろうか。
また涙がこぼれ落ちた。
僕、泣いてばかりだな・・・・。
情けない。
でも、今日は
今日だけはセトに頼ろう。
「せとぉ・・・・
ぼくね、寂しかったんだ
辛かった、クルシカッタ、助けてって言いたかった・・・
でも、怖かったんだ。
言ったら嫌われそうで、仕方なかったんだ・・・・」
ぼくね、寂しかったんだ
辛かった、クルシカッタ、助けてって言いたかった・・・
でも、怖かったんだ。
言ったら嫌われそうで、仕方なかったんだ・・・・」
言葉は最初から決まっていたかのようにポンポンと出てきた。
「俺がカノを助けてみせるっすから」
泣きたいときは俺のところに来てください。
その声は僕を安心させた。
「ありがとう、セト。
これからもよろしくね。」
僕はそういってセトに抱きついた。
END
多分超ハッピーエンドです。
きっとキド帰ってこないと泣いている・・・・・のでは←
多分超ハッピーエンドです。
きっとキド帰ってこないと泣いている・・・・・のでは←
雨、流石すぎる…超いいじゃん…!
こういう感じめっちゃ好き