Nicotto Town



読書メモ ジョセフィン・ティ 3

続きで読んだ『美の秘密』 ★3
あらすじ
作家のフィッチ女史を訪ねて来た「悪魔のような」美青年リスリイ・シャールは周囲を魅了すると同時に嫌悪感も引き起こした。そして女史の甥とキャンプの夜に忽然と姿を消す。殺人の疑いありとしてグラント警部が捜査に乗り出す。

感想
結論から言うと事件の真相は面白いし、そこを読めば全体の見方も変わるもののやはり真相に致るまでの経緯をなんとかしてほしい小説。220ページの小説で事件が起こるまで75ページ…。その後延々とグラント警部のコツコツ捜査が続くのでややウンザリ。
昭和29年出版の小説をわざわざ読む人もいないと思うのでばらしてしまうけど
『シャールは実は女性で姉の自殺の原因がフィッチ女史の甥ウォルターだと誤解して甥殺害を図るが誤解が解け、姿を消した』
女の姿に戻って「もう乱暴はしません」と言ってますが、ただの男装ではなく〈性同一性障害〉ぽいパターンです。写真家の仕事で便利だから男の服を着るようになったとはいえ、犯行動機か姉への愛で、ウォルターに敵愾心を抱き、ウォルターの婚約者をやたらに気に入る。殺害方法は不明だけど毒も武器も用意してないから隙をついて暴力のように思います。実に男らしい。
原作出版が1950年なので書かれる時代を間違えた作品だと思います。

最大残念なのが解説が引き続き大乱歩なのに、作品についての感想か全く無い。昭和の怪物にも通じない斬新さだったのかなあ?

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2015/02/16 12:03
200ページ中70ページまで進展がない
私もかつて「飛行船の殺人」で、添削センセイと編集者さんに
同様の注意を受けたことがあります



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