Nicotto Town



一緒に

注意
・本人様とは無関係です
・黄さんに謎の兄弟と友人あり


*アキラ*

「ふぁー!
 つっかれたー」
そう言いながら思い思いの休憩に入る日曜日の午後3時。
コンコンと扉をノックする音。
扉の一番近くにいた先生が扉を開けてその人を招く。
「タツキ、時間だけど・・・ってまだ練習着のままだったのか?
 早く着替えないと睦月に遅いって怒られるぞ」
タツキックによく似た人だ。
綺麗な金髪に整った顔立ち、声まで似ている。
タツキックを可愛い系からカッコイイ系にしたって感じの人だった。
「あ!
 もうそんな時間なの!?
 先生、抜けても大丈夫?」
先生は少し悩んでからふっと笑った。
「抜けるのは仕方ないからなー
 あ、もしよければなんだけど俺らも睦月のとこ、ついて行ってもいいか?」
先生はタツキっくとタツキっくによく似た人にもそういった。
「別に俺はいいんだけど、タツキ次第だな。」
タツキっくによく似た人は笑いながら着替えに行くタツキっくの後ろ姿を見送った。
「俺らも着替えに行かないといけないな」
そういった先生に流されるように俺たちも更衣室に足を進めた。


みんなで先生ん車に乗り込んで出発。
「そういえば、自己紹介してなかったな。
 俺は榊原サツキ。
 タツキの双子の兄で3年B組。
 よろしくな。」
そう言って笑うサツキ先輩の笑顔はタツキっくとそっくりだった。
「どうりでよく似てると思いましたよ~!
 タツキ先輩、今まで兄弟いるなんて言ったことなかったですしね~!」
笑いながらタツキっくに話しかける朴。
何度もタツキっくの家に泊まりに行ってる朴でさえも知らなかったらしい。
「ぱっくんとかみんな来てたとき、ちょうどお兄ちゃん居ないか、部屋で作業してるかだったしね~」
そう言って笑っているタツキっく。

「そういえば、何年だっけ?
 あれから。」
先生の質問にサツキ先輩は
「10年、じゃないかな?」
と答えた。
「あの、さっきから気になっていたんですが睦月さんってどなたなんですか?」
俺の中から存在がほとんど消えていた泉が聞いた。
「睦月?
 睦月はな~、タツキとサツキの幼馴染で俺みたいにすごくいいやつなんだよな」
そういった先生にタツキックが
「先生はたまに意地悪だけど、むっくんに意地悪されたことないもん」
と反撃をした。


墓について車を降りたサツキ先輩はこういった。

「まぁ、もうこの世には居ないんだけどな」


サツキ先輩の一言にタツキっくの顔がどんどん青ざめていく。
「お兄ちゃん、むっくんは死んじゃったりなんかしてないよ・・・・?
 僕、先週むっくんと遊んだもん、
 たくさんおしゃべりしたもん、
 ねぇ、どうして死んじゃったなんてひどいこと言うの?
 むっくんがあまりにもかわいそうだよ
 ねぇ、お兄ちゃんっ!!」
泣きそうな顔つきでサツキ先輩に言うタツキっくは真面目だった。
きっと、睦月さんって人の死を受け入れきれてないのだろう。
「タツキ、睦月はもうこの世にはいないんだ。
 いい加減受け入れてくれよ・・・!
 俺だって受け入れたくなかったけどな、
 だけどな、受け入れるしかないんだよ!!!」
サツキ先輩は泣きながらタツキっくの頬を叩いた。
大泣きしながら地べたに座り込んでいくタツキック。
「サツキ、いくらなんでもやりすぎだ。
 顔でも洗ってこい。
 奏、朴、サツキについてってやってくれ。」
いつになく真面目な先生に泉は二つ返事でサツキ先輩をトイレへと連れ立った。
朴は走って泉を追いかけていった。

サツキ先輩たちが戻ってきた時には泣きつかれて寝てしまっていたタツキっくは先生に所謂、お姫様抱っこをされていた。
「今年も、か。」

サツキ先輩と先生の話によると毎年恒例のことらしい。
睦月さんは死んでない、タツキっくは10年間この日になると言い続けたらしい。

「どうしてタツキ先輩は睦月さんの死を受け入れられないのでしょうか・・・・?」
泉がサツキ先輩と先生に聞いた。
「それの説明は先生に任せるな。
 俺は飲み物買ってくるわ」
サツキ先輩はそういってその場を立ち去った。

「普段は受け入れられるんだけど、命日の日になると何かに取り付けられたかのように睦月は死んでないって言い続けるんだ。
 睦月はな、タツキと遊んでるときに事故で亡くなったんだ。
 その日はちょうどサツキは風邪で寝込んでて二人きりだったんだ。
 俺もその時のことはすごく詳しく知ってるってわけじゃないんだけどな・・・・・。」
「その続きは僕が説明する・・・・・・。」
いつの間にか目を覚ましていたタツキっくが言った。

「むっくんはね、いつもね僕のところに来てくれるの。
 タツキ、一緒に遊ぼう?って笑ってくれるの。
でね、いつも二人きりで遊ぶの。
 コンちゃんにも、お兄ちゃんにも誰にも内緒の場所で二人で。
 だから、僕はむっ君が死んでないこと知ってるんだよ
 ねぇ、むっくんは死んじゃってなんかいないんでしょう・・・?」
タツキックは今にもなきだしてしまいそうだった。

「俺ならここにいるけど?」

その声が聞こえたとたんタツキっくが俺たちの間を掻き分けて走っていった。
タツキっくが走っていった先には学ランを着た青年が立っていた。
「睦月・・・なのか?」
先生のたずねた声に睦月さんはうなずいた。
「そーだよ、せーんせっ。」
睦月さんは不気味なくらいの笑顔を浮かべていた。
「きょーはねぇ、タツキを迎えに来たんだよねぇ~」
睦月さんは、半ば強制的に連れて行きそうな様子だった。
「タツキ、どうする?
 俺と一緒に行くか、あいつらと友達ごっこしとくか」
タツキっくは明らかに困っていた。

「僕はアルスのみんなもむっくんもお兄ちゃんも大好きなの・・・!!
 だからどっちかって選べないの・・・。
 むっくんがここにいることはできないの・・・?」
タツキっくの目には涙が浮かんでいた。
「ごめんねー
 それはできないんだよねぇ~
 俺にも行かなきゃなんない場所があるもんでねぇ」
タツキっくの瞳からは再び涙が零れていた。
「むっくん、ごめんね。
 それだったら僕一緒には行けないや・・・。
 アルスのみんなともっとやりたいダンスがたくさんあるんだ。
 お兄ちゃんと話したいこともっとたくさんあるんだ。
 だから、一緒には行けないや・・・・
 ごめんね・・・・」
睦月さんはやっぱりな、とつぶやいた。


「タツキ、お前ならそういうと思ってた。
 じゃあ、また、な。」
さびしそうな表情をした睦月さんはタツキっくを一度だけ抱き寄せて俺たちに背を向けて歩き出した。

「あ、あの・・・・!
 これ・・・・!!」
タツキっくが睦月さんの後姿に差し出したのは黄色のブレスレット。
「これは?」
睦月さんは不思議そうな表情をしてタツキっくに聞いた。
「お揃いのブレスレット・・・・
 僕はむっくんの黄緑でむっくんは僕の黄色だよ
 次にあったとき交換しよ・・・・?」
うつむきながらいったタツキっくの頭を睦月さんは撫でてからブレスレットを受け取った。


「じゃあ、またどこかで。」

睦月さんはそういい残して走り去った。

そのとき、数年後に起こる悲劇なんか知る由もなかった。

END?

続き?
そんなものゴミ箱に捨ててやりましたよ←
(あるっちゃある事実(((

#日記広場:自作小説

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2015/03/09 18:41
おぉ、凄いw

なんか新たな人でてきてびっくりしてるけど、
すんなり受け入れてる自分がいるww

てか待って、最後の一行w
なぁ、ゴミ箱に捨てないで書かない?ww
超気になるw



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