北の町で
- カテゴリ:小説/詩
- 2015/04/07 10:13:10
すれ違いの恋が終わったころに
北の町にやってきた
そこにはまだ春の気配もなくて
私の心を包んでくれる
こんなんじゃいけないと思っていた
いつかその日が来ると思っていた
二人会う時間を大切にしたかったのに
「もう終わろう」と言ったあなた
どうすればよかったんだろう
あなたを繋ぎとめておくには
何の作為もいらなかったのに
そう思っていたのは私だけ
いつしかこの町にも
芽吹きの季節が来て
春を待ちわびている花も
色づいて町を輝かせるだろう
そんな日が来ることを
心待ちにしていた
行ってしまうあなたと一緒に
歩きたかったのは私一人
まだピリオドを打てない
思いがけない別れだったから
知らない土地に溶け込んで行きたかった
だってもう思い出すことしかできないから
あなたのしぐさも笑顔も
もう見えないなんて
遠いものになっていったなんて
信じられない私がいるから
あと少しここにいよう
冬がすっかり遠くに行くまで
暖かな日が来ても
心の氷は溶けない
あと少しここにいよう
あなたが遠くに消えて行くまで
まだそんな日は信じられないけれど
いつか陽が照るその日まで
だから私の足取りも
まだ重いままでいい
悲しみの淵にいる今では
何も考えずに佇んでいよう
コメント、ありがとうございます。
そうですね。一歩一歩素敵な女性になっていくんですね。
もう後戻りはしない日がいつかやって来るのでしょうね。
失恋の向う側には、一回り大人になった
貴女がいます。
辛いこと、悲しいこと、すべてを包み込んで
知らず知らず貴女の明日を照らします。
そして、次は他の人の為に灯りをともす
慈悲にあふれた人になれるでしょう。
貴女が強く生きると誓えるなら・・・・。
コメント、ありがとうございます。
失恋の向こう側には、何があるのでしょう。
まだ悲しみが残っているけれど、いつか陽が照ることがある。
そんな日を一歩一歩踏みしめて行きたいですね。
中島みゆきの「時代」をBGMに読みたいですね・・・
失恋ですか・・・・
流した涙の分だけ、人は強くなれる。
痛みの分かる人は、人を幸福にすることができる。
悲しみがいたわりの心に変わるとき
人は最高に輝きだす・・・・・・