メフィストフェレスと誰か・・・。
- カテゴリ:自作小説
- 2015/04/13 23:24:09
われが与えるは破壊と絶望。
そう言われて喜んでいる。
「・・・」
「メフィストフェレス・・・何故黙る」
「貴女は人か?」
「さあ、そんな事にはとんと興味が無い」
「破壊されたいのか、それともわれを試す?」
「わたしを破壊?貴様ごときが?わたしを?」
「・・・」
「メフィストフェレス・・・何を怯える」
「貴女は何者だ?」
「悪魔と悪魔の対決は怯えれば負け」
「・・・同族?バカなわれは魔王と同じ力を持つモノぞ。ありえぬ、ありえぬ・・・われの何倍もの魔力を持つモノなど!」
「・・・わたしは人間だ。メフィストフェレス」
「貴女は人間?人間だと???」
「わたしは人間だよ。メフィストフェレス。ほら、いるだろ?人間の姿を好む両目の無い悪魔が」
「・・・魔力の根源・・・ある時は宵闇のローブ、ある時はホワイトダイヤモンド」
「思い出してくれて嬉しいよ、メフィストフェレス」
「われを呼んだのは何のためだ」
「わたしは白き糸(虚無)を。あなたは銀の糸(絶望)を。織り上げたいのだ・・・久しぶりに・・・主のために。畏れおおきニュクス様のために」
「・・・われが与えるは破壊と絶望・・・」
「そう、それでいいのよ。メフィストフェレス・・・あなたはわたしを壊し、わたしはあなたを虚無へ」
「・・・」
「二人して自らの棺を編まん」
完。
※黒蜜さんのブログから3日ほど掛けて小説として、それも対話だけのお話として編んでみました。
黒蜜さん、ありがとうございます。
今日の昼ごろ、出先から拝見して、感動しておりました。
「あなたはわたしを壊し、わたしはあなたを虚無へ」
印象に残る言葉ですね。
わたしのホワイトダイヤのあの子は、寂しさのあまり自ら悪い方へと堕ちて行った子なのですが、
リルルさんのブログのように道連れがいれば、もっと違う道にすすめたのかもしれません。
リルルさんのお話であの子も少し救われたのじゃないかな。
ありがとう。リルルさん。