Nicotto Town


みっちょん恋愛の詩



小さな列車に揺られて
小さな旅に出る
行くあてもないままに
心が飛んでいく行先には
あなたの心が待っている


待っているなんで嘘
本当は遠くに行ってしまった
私の手の届かない所に
列車では追いつかない所に
そこはどこだと言うの


時折止まる小さな駅には
乗り込む人などいなくて
さみしげに扉が閉まって
私一人が残されたように
時が空気のように流れて行く


終着駅に着いた頃には
もう太陽が頂点に登る
まだ真夏を知らないそれも
季節を追いかけている
まるであなたを追う私のように


誰も知らない土地で
涙も出てこないで
二人の時を思い出す
こんな旅をしたものだった
ミステリーだけが待っている旅を


二人が歩いた道には
もう足跡は残っていない
乾いた砂が隠していって
どこに行ったのかもわからない
それはまるで私達のよう


もしこんな思い出が
飛び去っていくとしたら
何を乗せて行くんだろう
そこには悲しみしかなくて
重すぎる荷物が載せられなくて
きっと飛べないに違いない


夕闇が迫る前に
この駅から出て行こう
どこに行くのかはまだ分からないけれど
帰り路だけが知っている
そこには何もないことを




月別アーカイブ

2024

2023

2022

2021

2020

2019

2018

2017

2016

2015

2014

2013

2012

2011


Copyright © 2024 SMILE-LAB Co., Ltd. All Rights Reserved.