迎える紫陽花
- カテゴリ:小説/詩
- 2015/05/21 14:11:33
今 あの人はどこにいるんだろう
今 あの人は誰といるんだろう
私のことなんか忘れただろうか
記憶のかけらにもなっていないんだろうか
ふと空を見上げて思うこと
それはちょっと前のことだったように
心は感じているけれど
時計を見れば遠く遠く
針はずっと遠くに進んでいて
別れたあの日を思い出すだけ
きっかけは何かは
今では分からないけれど
そんな二人だったんだろう
思いもしなかった雷が落ちて
裂け目を作っていったんだろう
でも 人のせいにはしたくない
二人で決めた事だから
何がいけなかった訳でもない
すれ違う二つの影に
お互いに気づかなかっただけ
夏の香りが漂う前に
やってくる紫陽花の季節
二人で見に行ったことも今では
黄ばんだ思い出でしかなくて
しずくの中に隠れてしまう
忘れたい一心で
前しか向いて来なかったけど
なぜか後ろがさびしくて
ふと立ち止まってしまう
そこにはもう何もないのに
紫陽花が色を変えて行くように
心の色も変わっていくといい
思い切り雨に打たれながら
涙も押し流してしまって
明るい陽の光に輝けるだろうか
コメント、ありがとうございます。
共感していただいて、ありがとう。
そんな気持ちになること、多くないといいけど…。怖がりになってしまいますからね。
紫陽花のように、陽の光を浴びて、色を華やかにさせていけたらいいですね。
初めまして。
拝見させていただきました。
凄く切ないなぁと思いました。
特に最初の2行が。
今現在の私と同じ気持ちなので、共感出来ました。
最初は切ないのに、
最後は前向きになっていて。
凄いと思いました。
上手く言えないのですが、
私は<迎える紫陽花>、とても好きです。
ありがとうございました(・∀・)♪