Nicotto Town


世界の終りが眼鏡に映る


家族について

ぼくの母は保育園の保母から「おたくのお子さんが本を読んでばかりでほかの子と遊ばない」と連絡された時こう答えたそうです。

「読ませてあげてください、本の好きな子なんです」

家に帰ると父の本棚に沢山の本があって、どれを読んでも父は決して止めたり、こっちを読めだとかそういう無闇な押し付けもしないで好きに読ませてくれました。

ぼくの両親に学はありません(農家の次男坊と末っ子の夫婦なので年を考えれば当然といえば当然)。
だけど二人とも読書家で、音楽が好きで、絵を(落書き程度ですけど)沢山描きました。
その二人の間に生まれて育ったぼくはというと、

活字中毒の音楽中毒になりましたとさ。
絵の才能は残念ながらなかった。


ぼくが好奇心旺盛なのも、知ることに喜びを覚える性質も、新しいことにチャレンジする時(不安はあるけど)楽しみに出来る心も、行き詰った時にいい意味で諦める潔さも、諦めたらくよくよせず次にいってみよー!な、くじけないフロンティアスピリッツも。

沢山読んで聞いて知って楽しむ両親から受け継いだものなんだろうな、と今更感謝しておるわけです。
お陰さまでこの世は凄く愉快な浮世です。


惜しむらくは、ぼくもやっとこさいい大人になって、親父と対等にあれこれ愉しめそうな年になれたのに、肝心の親父がこの世にいない事でしょうかね。
漫画の話や旅行の話もっとしたかったなあ。




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