ドラマ【アイムホーム】
- カテゴリ:テレビ
- 2015/06/19 16:49:58
アイムホーム 最終回
テレビ朝日 木曜夜9時~
【あらすじ】本城が久を訪ねてきて、恵と再会してから、彼女が結婚生活に疲れていた様子を話す。今はいい夫になったように見えるが、演技ではないかと詰め寄る本城に、久は胸倉をつかんで憤る。その後、本城が言っていた、良雄が久とテーマパークに行ったと友達に話し、嘘つき扱いされたことが引っかかっていた久は、鍵束の中にトランクルームの鍵が残っていることに気づき、行ってみることに。一方、香の病室に恵が訪ねてくる。久に編集の仕事を手伝ってもらったことを詫びる香に、恵は事情を話し、久のことについて相談する。
【感想】いい感じに裏をかかれましたw 良雄は久の本当の子供でしたが、久はそれを疑い、香に無断で勝手に良雄との親子鑑定をしていたのですね。それが香にばれて、ただでさえギクシャクしていた夫婦だったため、香は離婚を決意。しかしその矢先、事故で久が記憶を失い、離婚どころじゃなくなったというわけですね。予想は真っ向から外れたなぁ。でもまぁ、本当の親子でよかったですよ。
そして、久がどうして周囲に厳しくいけすかない人間だったかもわかりましたね。父親が家出し、実家の酒屋が立ち行かなくなっていった時、親戚は潮が引くように離れていき、人を信じられない猜疑心の強い人間になってしまった、そういうことですよね。子供の頃は貧乏だったと言ってましたしね。ところが、記憶を失い、その頃の記憶も曖昧になってしまった。久の場合、元々の性格はそんなに悪くなかったんでしょう。しかし経験が彼を歪ませてしまった。だから、その経験の記憶がなくなった久は、素直で人情に篤い人格に戻ったのでしょうね。
そして、トランクルームにあったお宝ボックスを開けた久は、すべてを思い出します。しかし、元の久に戻ったのではなく、昔の記憶を取り戻した、記憶喪失後の人格を持つ久となりました。記憶喪失で記憶を取り戻す時って、突然記憶を失う前の人格に戻り、記憶を失っている間の人格をさっぱり忘れてしまう形と、少しずつ記憶を取り戻していき、完全に取り戻した時には記憶を失う前後の人格を両方持つことってありますよね。久の場合、後者だったようです。
会社のほうのゴタゴタも、何とか片付きましたね。損失隠しは実は久がやったものではなく、久が交わそうとしていた契約に勝手に乗っかられたもので、13係の皆ががんばっていたのは、久が契約の場にいなかったことを証明するためだったのでしょう。ただちょっと残念だったのは、久と仕事仲間たちの絆が、今までのストーリーの中でさほど感じ取れなかったことです。まぁメインはホームドラマだから仕方ないですけどね。
最後にはとってつけたような火事が起き、妻と息子の仮面も外れ、大団円を迎えましたが、まだちょっとよくわからないところがあります。久は何故恵と結婚したのかということ。暴落した土地を資産家の父の会社に売りつけるため、娘の恵と結婚したのか、それともただ純粋に好きになって結婚したのか。結局よくわかりませんでした。でも、酷い人間ながら恵も良雄も愛していたということだったので、土地の件は偶然だったのでしょうか。よくまぁ恵はこんな酷い夫が、事故で怪我した時、献身的にリハビリにつきあったなぁと思いますよ。でも結構そういう女っているんですよね。この人は私がいないとダメだとか、こんな人とやっていけるのは私しかいないとか。献身的に見えるリハビリの時間は、こんな状態になった夫を助けられるのは私だけ、という独占欲が満たされる幸せな時間だったのかもしれません。
全体的に見て、あまり抑揚のない、面白いんだか面白くないんだか、何とも判断しかねるようなドラマでした。続きが気になって見てしまったということは、まぁまぁ面白かったのかもしれませんが、面白いと言い切るには、何か足らないんだよなぁ。5話くらいに短くまとめれば、もっとよかったかもしれません。民放の連ドラじゃ無理ですけどね。