ドラマ【花燃ゆ】
- カテゴリ:テレビ
- 2015/07/02 16:50:26
花燃ゆ
NHK 日曜夜8時~
【あらすじ】玄瑞は長州の復権を狙い、兵を率いて上京した。進発に反対していた周布は、高杉が投獄されている野山獄に酒に酔って乱入、抜刀してわめきちらした。高杉は出獄を頼むが、周布は稔麿のように死なせたくないと断り、初めて稔麿の死を知った高杉は衝撃を受ける。玄瑞が上京してから不安な日々を過ごしていた文は、稔麿の死を家族に報せに行く。ふさやイクが泣いて悲しむのを見て、文はますます気が重くなる。一方京の玄瑞は、長州藩の世継ぎである元徳の上洛の許可を求めるため、奔走していた。そこへ、幾松という芸妓が訪ねてきて、辰路について話があると言う。
【感想】まずお詫びしないといけないことがあります。前回の感想にて、某ブログで見た周布が野山獄に乱入するエピソードを紹介してしまいましたが、今回のアヴァンタイトルの中にそのシーンがありましたね…。結果的にネタバレになってしまいました。今回はてっきり禁門の変をやると思っていたので、まさかそんな細かいエピソードを入れてくるとは思わなかったんですよね…。そしたら、今回は禁門の変が始まったとこまで。次回が(私が勝手に呼んでる)志士編の最終回のようです。前回の池田屋事件が6月5日、禁門の変が7月19日なので、今回はその間の1ヶ月余りの短い期間が描かれていたわけです。前回の最後で玄瑞が軍勢を率いて長州を発っており、それが6月16日のことなので、ほとんど1ヶ月の出来事ですね。回によっては数年経過していることも珍しくない上、禁門の変の本番は次回だというのに、1回で1ヶ月というのはかなり濃密です。
【感想】まずお詫びしないといけないことがあります。前回の感想にて、某ブログで見た周布が野山獄に乱入するエピソードを紹介してしまいましたが、今回のアヴァンタイトルの中にそのシーンがありましたね…。結果的にネタバレになってしまいました。今回はてっきり禁門の変をやると思っていたので、まさかそんな細かいエピソードを入れてくるとは思わなかったんですよね…。そしたら、今回は禁門の変が始まったとこまで。次回が(私が勝手に呼んでる)志士編の最終回のようです。前回の池田屋事件が6月5日、禁門の変が7月19日なので、今回はその間の1ヶ月余りの短い期間が描かれていたわけです。前回の最後で玄瑞が軍勢を率いて長州を発っており、それが6月16日のことなので、ほとんど1ヶ月の出来事ですね。回によっては数年経過していることも珍しくない上、禁門の変の本番は次回だというのに、1回で1ヶ月というのはかなり濃密です。
さて、今回はわりと史実に忠実な内容となっていたようです。特に、先に書いた周布の一件、そして玄瑞が来島に押し切られた件。7月18日、各地に布陣した長州の大将格の藩士たちが集まり、最後の会議が開かれました。その席上で、まだ戦闘に入るには早いと主張する玄瑞に対し、来島はあくまで進軍を主張。食い下がる玄瑞に卑怯者!と怒鳴り、医者坊主と罵ったところです。実は玄瑞は、軍を率いてきたからには戦闘は避けられないだろうと考えていたところが、ドラマとは違うところなのですが、世子・元徳が上洛しておらず、長州に同情的な西国の諸藩ともまだ連携が取れていない時点で、進軍するのは時期尚早だと判断していたようです。しかし、長州が京都の周辺に布陣し始めてから1ヶ月近くが経過しており、幕府も長州への対策を講じないわけがなく、この頃ほぼ同時に朝廷から長州追討の命を諸藩に出させていたため、玄瑞がどうがんばっても衝突は避けられなかったわけですな。
薩摩が幕府に味方したのはその直前で、西郷はそれまでどっちつかずの態度を取り続けていたようです。幕府と久光が物別れして以来、仲が冷えていたんでしょうね。ちなみにこの時西郷は、久光の命に背いた罪で流されていた徳之島から戻ってきたばかりでした。
ドラマを見ただけでは、来島ら過激な藩士が暴走して禁門の変が起きたようなイメージがありますが、すでに誰にも止められないほど、幕府との衝突が避けられない状態になっていました。結果的にこの長州の出兵は大失敗に終わるのですが、それを来島たちだけのせいにするのはちょっと酷ですね。長州から出兵した時すでに、命運が決まっていたように思います。玄瑞は確かに天才だったし、人望も厚かったと思いますが、やはり時流があまりよく読めていなかったのではないでしょうか。もし上海に留学していたのが高杉でなく玄瑞なら、また違ってきたかなとも思ったりします。結果的に明治維新で一番得をしたのは薩摩藩でした。いや、藩というより、藩閥と言った方がいいでしょうかね。それというのもやはり、薩摩のトップの西郷・大久保あたりの年齢が、玄瑞より一回り以上年上で、若い頃から様々な経験をしてきたからではないかと思うのです。まぁ薩摩にしたって、諸外国の脅威がわからなかったから、薩英戦争なんてこともおきたりしたわけですし、この頃の日本全体が、まさに井の中の蛙だったのでしょう。ですが20代と30代の違いはデカい。頭のよしあしでなく、人間関係の中に身をおいた時間、これが決定的な差だったのではないでしょうか。
さて、最後に2つほどエピソードを紹介しておきましょう。1つは玄瑞の実子についてです。ドラマでは辰路が妊娠していましたが、実際は誰が母親だったのかわかっていません。生まれた時期的にこの女性では?という人はいるようですが、それは辰路ではないのです。ドラマだと、主役級の人物があまりあちこちに女を作っていては、さすがにウケが悪いと判断してのことでしょうかね。またこの一件については疑問もあるのですが、それはまた後の回の感想を書く時にしましょう。
もう1つのエピソードは、伊藤利助についてです。最近見ないな~と思ったら、この頃彼はイギリスに留学していました。四国艦隊が日本を襲撃する情報は、彼らがもたらしたものでした。