さてさて、ジャッカル軍曹から質問も出たし、久々に除染講座でもやりましょうかね。

除染しているのは、線量が高いところをやってるのか？って質問でしたよね。

これは、お国の偉い人たちが話し合って決まってます。
「空間線量が、地上１ｍのところで０．２４μSV/ｈ以上の所を除染すること。」
これ以下のところをやっても、東京電力からお金をもらえません。


では、０．２４μSVって何の根拠があって、その値が決まったの？

この値が出たのは、これまた、偉い人たちが考えて
「年間１ｍＳＶ以下の被爆量なら、健康に問題が無い。」
という根拠から、１日人が暮らす上で、屋外８時間、屋内１６時間いると仮定し、１ｍＳＶ／年を超えないためには、屋外の空間線量が１時間当たり０．２４μＳＶ以下なら大丈夫という、計算になるそうです。

単位のお話。

ベクレル　Ｂｑ　　これは、その物質が持ってる放射能の能力を表します。
しーびーえむ　ｃｐｍ　これは、放射線がどれだけ出ているかを表す値です。
しーべると　　Ｓｖ　　これは、人が放射線を受けたときの影響を表す単位。

なんちゃわからん？って思うでしょ。大事なのは、Ｓｖなんですよ。シーベルト。

当初、僕が除染に来たときは、この福島市でも０．５μＳｖ／ｈほどありました。
せっせ、せっせと除染した結果、今では、ほとんどが０．２μＳｖ／ｈ以下になってます。

除染って何をするの？

屋根や壁にこびりついた、ホコリや土に放射性物質がイオン化して付着しています。
この、ホコリや土を洗い流して、その洗浄水をゼオライトという物質でろ過して（猫のトイレにまく砂）吸着させます。

地面は、表層３ｃｍから５ｃｍの深さまで、イオンが浸透しているので、土を削り取ります。

そして、ゼオライトや剥ぎ取った土は、ビニールの袋（ゴミ袋より、はるかに強度の高いもの）や、医療品を処分するときに入れるプラスチック製の容器（家庭のゴミ箱みたいなやつ）に入れて、封印します。
そして、その土を、各家のお庭に埋めたり、地上に仮置きします。

おいおい、庭に埋めたり、地上において大丈夫なのかよ？

と思うでしょうが、大丈夫です。埋めて３０ｃｍ以上、土を被せとけば遮蔽されます（放射線が地上に出てこない）地上においた場合は、容器の周りに３０ｃｍ以上の土の壁を作ります。

除染ってこんなことをしています。

そうそう、放射性化学物質っていっぱいあるんですよ。ウラン・ラドン・セシウム・ベリリウム
ほかいろいろ。

で、それぞれ半減期ってのがあります。
なんじゃそりゃ？
セシウム１３４だったかな、これは半減期は２年。セシウム１３７は３０年でγ線を放出してバリウムっていう害の無い物質に半分だけ変化します。６０年でそのまた半分にって感じ。

今回の福島原発事故や広島・長崎の原爆で大量に出回ったのがセシウム１３７です。

３０年したら、半分になっちゃいます。

詳しいことは、いろいろググッたらわかりやすく解説してるんで、見てくださいね。

わからないことがあったら、質問してくれたら、判る範囲で答えますm(_ _"m)ペコリ