静寂の音
- カテゴリ：30代以上
- 2015/07/18 15:46:03
数日前から
朝を告げる音の中に
ヒグラシの声が混じるようになりました。
早く目が覚めすぎてしまったのでしょうか
「寂しいよ～。ひとりぼっちは嫌だよ～。誰かおきてよ～」
そんな寂しげな声です。
ヒグラシと言えば
もうずいぶん前ですが
「閑さや岩にしみ入る蝉の声」
の「蝉の声」は、ヒグラシのことである。
と言うようなことを、あるテレビ番組で言っていました。
違うよ･･･
わたしがまだ、高校生だった頃。
友人と二人、街へ遊びに行ったある夏の日のことです。
「お弁当を買って、公園で食べない?」
どちらが言い出したのかは、忘れてしまいました。
わたし達は、コンビニでお弁当を買い、国道の向こうにある公園を目指しました。
その公園は、桜の季節には、お花見で賑わうのですが
この季節は、閑散としています。
今を盛りと無鳴く、蝉の声を聞きながら
大きな池添のアスファルトの道を避け
展望台へ続く遊歩道を上ると
ぽっかりと開けたところに
誰が遊ぶのだろうかと思うような
少しばかりのさびた遊具の向こうの
大きな木の下にベンチがありました。
「ここにしよう」
木陰に入ると
少しばかりの高台になっているためか
先ほどまでの暑さが嘘のような
涼しい風が通り抜けます。
小さなベンチに二人並んで
黙ってお弁当を広げていると
ふと、不思議な感覚に囚われました。
「ここは、どこだろう?」
先ほどまでは
確かに街の雑踏の中
日常の風景にいたはずなのに
まるで、切り取られた時間と風景の中にいるような
静けさ。
聞こえてくるのは、二人の、お弁当を開く音だけ。
セミは、相変わらずうるさく鳴いているけれど
それさえも風景の一部になって
「音」にはならない。
Daydream？
わたしは、急に不安になって、友人に話し掛けたのを覚えている。
「閑さや岩にしみ入る蝉の声」
この句を聞くと、なぜだか
この夏の日の風景が
心に浮かぶのです。
(#^.^#)
おはよ～。
そっか
そちらではヒグラシが鳴かないのですね。
京都市内でも、山の方に行くと鳴いているらしいですよ。
朝早くとか、夕方にならないと鳴かないので、聞くのは大変かもしれないけれど
機会があったら聞き耳を立ててみて
(#^.^#)
～ゆちゃまの詩情あふれる～素敵なお話を、読ませて頂いて、
爽やかな涼風や～蝉の静かな声（たぶん）が、目の前に浮かびました＾＾
「静けさや～岩に染み入る…」の蝉って蜩だったのですね＾＾
お勉強になりました＾＾
場所は、「山寺」って事は、知っておりましたが＾＾
「蜩」の声は、リアルでは１度も無くて～
高校生の時に買った～谷村新司さん（アリスのリーダー）の
ソロアルバム「蜩」の中の「蜩」って曲のイントロの最初に
「カナカナカナ」と入っていたを聴いたのが最初です。
一度～リアルでも聞いてみたいな～＾＾