Nicotto Town



あの場所で 2

Side *Sou*


あれから1時間が経とうとしていた。

俺と朴は敵に見つからぬように俺ら二人はずっと歩き回っていた。

途中、兵士の大量の死体に遭遇した。

おんなじ軍の兵士もそこで何人か亡くなったらしく、俺らは敵の服と自分の服を取り替えた。

そして、10秒ほど手を合わせる。

少しでもここで亡くなった方々が報われますように。と願いをこめて。


「奏先輩、どこまで歩くんですか

唐突なパクの問いかけに少々驚いた。

「え

 あ、えっと、隣国には戦争の影響がないそうなので、国境を越えようと思ってます。」

「じゃあじゃあ

 国境まであとどれくらいですか!?

「ちょっと待ってくださいね。


 ・・・・・えーっと、あと30キロほどでしょうか」

途端に朴の表情が濁る。

「朴、どうかしましたか

「せ、先輩・・・!!

 そ、それってほんとですか・・・・・!?

少々ばかり泣きそうな顔で訴えかけてくる。

「はい、事実ですが。

 あ、ですが、もうすでに10キロは歩いてきていますので敵に見つかりさえしなければあと3時間程度で国境を越えられると思いますよ。」

タツキ先輩と一緒なら少々ばかりゆっくり歩くのであと5時間くらいかかるのだろうが、今俺と一緒にいるのは一番体力のある朴だ。

「疲れたら、言ってください。

 ですが、あと2時間ほどで多分日が沈んでしまいますのでその辺もお忘れなくお願いしますね」

それだけ告げると俺は再び朴に背を向けて歩き出した。

「はいっ


Side *Akira*


可笑しい。

明らかに可笑しい。

タツキが目を覚まさない。

先ほど死んでるんじゃないかと思って呼吸と脈と心音を確認した。

でも、ちゃんと息もしてるし、脈も正常、心臓も動いていた。

「先生・・・・

 俺にはやっぱりタツキを守れないかもしんねぇ」

ずっとこのままではまずいだろうと思い、起きないだろうがタツキの体をゆすってみる。

「タツキ、起きろ。

 タツキ」

想像はしていたが案の定タツキは目を覚まさない。

仕方ない。

俺は諦めてそのままタツキの寝顔を眺めていた。

あの日から何日がすぎただろうか。

つい先ほど、うちらの国が敗れ、白旗を掲げたという情報を聞いた。

タツキは相変わらず目を覚まさない。

先生も帰ってこなかった。

「タツキ、戦争終わったってよ。

 やっと安心して帰れるな。

 だからさ、早く目を覚ましてくれよ」

無意味だと解っていながらも何か思ったことがあるたびにタツキに声をかける。

この地での戦はもう何日も前に終わって敵国の部隊も撤収して行った。


「なぁ、タツキ。

 帰ろうか。

 あそこに

 約束の場所に」

**
ってことではい!
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#日記広場:自作小説

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2015/07/28 21:36
え、待って。
先生死んだよね?
タツキっくこん睡状態的な感じ?
ウィトっちと奏くんは大丈夫だと思いたいけどww
アキラさん頑張って…w

なんか、すらすら読める小説だわww
さっすが雨b



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