モグラ・・・その3
- カテゴリ:小説/詩
- 2015/08/05 03:05:47
目覚ましを止める
「眠てぇ~」なんて大声で気合いをいれて
タオルケットを跳ね上げる
まだ薄暗い4時半
カーテンを開けるとバターナイフで深く切り取れそうな
白い霧が目の前に立ちはだかった
すげ~
やっぱ森の中だ
窓を開けるとひんやりとした空気が
湿った緑色の香りをもたらした
で・・・
何処へ行けばいいのかな・・・
扉を閉め
とりあえずフロントへと向かった
「おはよう!よく眠れた?」
そ、その声、そのお姿は・・・ヴィーナス!
「いや、その、はぁ」
その美しいお姿に思わずよろめく
すっぴんが素適
冬の富士山でも雪化粧をすると言うのに・・・
いや今は夏か・・・
何を考えているのだろう
「お、お、おはようございます」
体育系の乗りで大声で叫んだ
「元気が一番よね」
「ありがとうございます」
何がありがたいんだか背筋をぴんと伸ばし
直立になり身体を30度前に傾けた
「おや、モグラ・・・
いやご主人さまは・・・」
「あやつはまだ寝てるは!」
「あやつですか?」
「そうよ、今日はお客様がいらっしやると言うのに
まったくもう・・・」
「えっ、宿泊客が来るんですか
何人くらい・・・団体ですか?」
「今日はお一人様・・・」
「その位がちょうどいいのよね」
「最高の御もてなしをするは」
「手伝ってくださいね」
「もちろんです」
「OK]
「まずは、あやつを起こしてきてくれる
のんびりしている時間は無いの」
「首を絞めても、水を掛けても大丈夫」
「早くね」
「は~い」
モグラ叩きでもするかな?
朝食だろうか?
いい香りが漂ってきた
香りを手で摘まんで口に入れた
ヴィーナスは笑いながら「大至急」と叫んだ
さてこれから一日目の行動開始
何が待っていますやら・・・
仲が良い証拠かも?
この微妙な距離間がいいのかも
しかし暑いね!
夫の取り扱いひどす~w
大鍋に入れた油の温度は何度くらいが宜しいでしょうか?
ご主人様・・・
なんて事にはならないかも
でもその線も良いかもね
体に小麦粉をつけられるとか・・そんなことないよね
最高のおもてなしの材料にされませぬように祈りつつ・・
ヴィーナスが大きなカギを握っていそうだな~化け猫とか?
あまりにも美しすぎるものにはきっと毒がありそうだもの
・・って どうしても怪談話にしたがる私・・ごめん ^^) _旦~~
(香りを手で摘まんで口に入れた・・って表現がとても面白くて素敵)
それくらいでちょうどいいとは…
どんなおもてなしをするんだろう^^
楽しみヾ(≧▽≦)ノ
さぁ、これからどうなって行くのでしょうか
書いている私にも解りません
おぼろげには見えているんですけどね^^
暑さで頭がポヨンポヨン?
夏を楽しみながら
乗りきりましょう
フムフム!
おもしろくなってきましたね。
わたしも読者になろうっと!